クリエイティブビジネスフォーラム - BMB×メビック扇町 Web最新事情 ~戦略的サイトの構築と運用のすすめ~その②

2014/12/03 10:00
投稿者: kawamoto(oidc) カテゴリ:BMB勉強会

Web最新事情 ~戦略的サイトの構築と運用のすすめ~
自分ですべきこと、業者にまかせること、その境界線を知り、Webサイトの有効活用を図る。

 今回のクリエイティブビジネスフォーラムは、Webの最新トレンド、技術動向などを探ろうと、大阪府ビジネスマッチングブログ(BMB)とメビック扇町との協働で開催された。Web制作・運営管理のプロフェッショナル4名が、Web業界の“いま”を語った。

モバイルファーストでシンプルに、まずはできるところから

 2番手は(株)TAMのスマートフォンプロジェクトリーダー・プロデューサーの角谷仁氏。いま話題のレスポンシブWebデザイン(以下:RWD)について。タイトルは「レスポンシブWebデザインのメリット・デメリット」

(株)TAMのスマートフォンプロジェクトリーダー・プロデューサーの角谷仁氏



 まず初めにスライドで映し出された人物がだれなのかについての質問が。会場では知 る人はなかったが、業界では有名な『モバイルファースト』提唱者のルーク・ウロブルスキー氏だ。スライドの写真は、2年前の夏に開催された『Web Directions East 2012』にスピーカーとして来日していたときのもの。そもそも『モバイルファースト』とはどのような考え方なのかというと、設計や開発に際し、モバイル 環境への対応を常に最優先するということ。まずモバイル向けの設計を、それに合わせてパソコン版を開発するといった順番だ。

 モバイルファーストやRWDが普及するようになった背景には、スマホの保有率が大きく関わっていることは当然だろう。2014年4月、MMD研究所 の調査では、携帯電話端末保有者全体の56.5%がスマホを所有しており、15歳以上のティーンエイジャーでは84.5%、20代でも74.2%にのぼ る。売上に関しても、ECサイトでスマホからの購入が40%を超えるところもでてきているとか。また、2012年全世界で12,000台もの端末が存在 し、画面サイズも無数にある。以前は、PC、スマホ、タブレット、それぞれにHTMLを用意し対応していたが、これだけの端末数と画面サイズになるとすべ てに対応することは、運用・コストも現実的なレベルを超えてしまっている。そこでRWDが脚光をあびることとなった。RWDとは、簡単にいうと、「単一の HTMLで、画面幅に合わせて見た目が変化することでマルチデバイス対応できるデザイン」となる。

 RWDが日本で普及しはじめたのが2012年。この現象は一時的な流行ではないといわれている。首相官邸、中央省庁や大手商社なども採用し、グーグルも推奨していることからうかがい知ることができるだろう。

レスポンシブWebデザインのメリット・デメリット

 ここで、RWDのメリットとデメリットが紹介された。メリットは、ワンソースでマルチデバイスに対応可能、SEO面で強い、ソーシャルメディア対 応、運用が低コストなど。一方、デメリットになりえることとしては、スマホで見たときに重い、フィーチャーフォンには対応不可、完全なデバイス専用デザイ ンにできない、HTML/CSSが複雑になり運用が困難に。しかし、角谷氏は、デメリットの多くは対応次第で解決できるという。TAM社が提案するポイン トは、(1)モバイルファーストでシンプルに、(2)スタイルガイド(パーツリスト)・ドキュメント・レクチャーのパッケージだ。モバイルファーストでシ ンプルにするということは、無駄が削ぎ落とされ、ユーザーに本当に必要な情報だけをわかりやすく提供するという意味で、情報に欠落があるわけではない。サ イト構成、テンプレート設計(ナビゲーション)、レイアウト、すべてをシンプルにすることで、コアバリューを的確に表現することができるのだ。

 シンプルで あればあるほど、コンテンツは充実したものにする必要がある。写真や動画はもちろん原稿もシンプルで魅力的なものが求められる。(2)のスタイルガイドと は、「パーツセット」のようなもので、あらかじめレイアウトパターンを用意し、運用時に切り貼りするイメージだという。制作会社などがスタイルガイドを使 用するときの説明書がドキュメントで、必要に応じてレクチャーも実施する。

 角谷氏のプレゼンは、この後、ケーススタディに移り、さまざまなサイトが紹介され、RWDとの相性に言及。現状の事例の多さから考慮すると、レスポ ンシブが向いているケースは、コーポレート、ブランド、製品サイトなど。一方、予約、申し込み、メディア系、SNS系、EC系など、投資対効果が見込める スマホサイトを繰り返し使って欲しい場合は、専用サイトが多いという。まずは、小規模なサイトからテスト導入することもオススメだ。新しい技術を導入する ことは勇気のいること。まずは、できるところからスタートするのがいいだろう。

 

開催日時:2014年11月5日(水)18:30〜21:30

会場:メビック扇町 ロビー

主催:大阪府産業デザインセンター、(地独)大阪府立産業技術総合研究所、メビック扇町

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