Webコンサルタントの松崎です。
少し前に、「飲食店を探す」ユーザーの行動から見る集客方法という記事で、検索から予約までの流れとその最適化についてお話ししました。
今回はもう一歩踏み込んで、飲食店を探すユーザーが本当に知りたいことって何なのか、そしてそのニーズにどう応えるコンテンツを作ればいいのか、具体的に考えていきたいと思います。
シチュエーションで変わる、ユーザーのニーズ
飲食店を探すって言っても、状況によって求めている情報は全然違います。
急な飲み会と、大切な記念日のディナーでは、見るポイントが違いますよね。
まずは、どんなニーズがあるのか整理してみます。
急な飲み会(金曜の夕方など)のニーズ
- 今すぐ予約できるか
- 空席はあるか
- 駅から近いか(アクセスの良さ)
- 予算はどれくらいか
- 人数に対応できるか
- コース料理があるか
このシチュエーションでは、とにかくスピード重視です。
時間がないんです。
仕事終わりに同僚と「今日飲みに行こうか」ってなって、そこからスマホで探し始める。
だから、パッと見て必要な情報がすぐ手に入らないと、次の店に移ってしまいます。
電話番号が目立つ位置にあるか、ネット予約がすぐできるか、空席状況が確認できるか。
このあたりが揃ってないと、選択肢から外れます。
それと、駅からの距離。
徒歩5分以内なのか10分なのか。
地図だけじゃなくて「〇〇駅から徒歩3分」って書いてあると判断しやすい。
記念日・デートのニーズ
- 個室や半個室はあるか
- 店内の雰囲気はどうか
- どんなコース料理があるか
- サプライズ対応はしてくれるか
- 他のお客さんの客層は
- ドレスコードはあるか
記念日やデートの場合は、雰囲気が何より大事です。
失敗したくないんです。
だから、店内の写真がたくさん欲しい。
できれば動画も見たい。
どんな照明で、どんなテーブル配置で、席と席の間隔はどれくらいか。
周りがうるさくないか。
それと、サプライズでケーキを用意してもらえるのか、花束は持ち込めるのか。
こういう細かい対応についても知りたいんですよね。
出張先でのランチのニーズ
- 営業時間(ランチタイムの営業時間)
- ランチメニューと価格
- 提供スピード(待ち時間)
- 一人でも入りやすいか
- 駅や目的地からのアクセス
出張先でのランチって、時間がないことが多いです。
次の打ち合わせまで1時間しかない、みたいな状況で探すわけです。
だから、何時から何時までランチやってるのか、料理が出てくるまでどれくらいかかるのか、こういう情報が欲しい。
あと、一人で入りやすい雰囲気かどうかも重要。
カウンター席があるとか、ビジネスマンが多いとか、そういう情報があると安心できます。
家族での食事のニーズ
- 子連れで入りやすいか
- 座敷や個室はあるか
- キッズメニューはあるか
- ベビーチェアや子供用食器はあるか
- 駐車場はあるか
- 授乳室やおむつ替えスペースは
小さい子供がいる家族は、また違ったニーズがあります。
子供が泣いても周りに迷惑かけないか、子供が食べられるメニューはあるか、ベビーカーで入れるか。
こういうのが事前にわからないと、不安で予約できないんですよね。
駐車場の有無も大事。
車で行けないと、小さい子供連れだと厳しいですから。
ニーズを満たすコンテンツの作り方
じゃあ、こういったニーズに応えるために、どんなコンテンツをどう見せればいいのか。
ここが集客の重要ポイントです。
写真と動画の使い分け
飲食店で一番大事なのは、やっぱり視覚情報です。
料理の写真は、各メニューに必須。
ただし、プロが撮った加工しすぎた写真よりも、実際に出てくる料理に近い写真の方が信頼されます。
「思ってたのと違う」ってなるのが一番ダメですから。
店内の写真も複数枚必要です。
入口、カウンター席、テーブル席、個室。
それぞれの角度から撮った写真があると、雰囲気が伝わりやすい。
動画は、さらに効果的です。
店内をぐるっと一周するような動画や、料理が運ばれてくる様子、スタッフの接客の様子。
30秒〜1分程度の短い動画でいいので、あるとないとでは大違いです。
メニュー情報の見せ方
メニューは、文章でダラダラ書くよりも、表形式やPDFダウンロードが便利です。
ランチメニュー、ディナーメニュー、コース料理、ドリンクメニュー。
これらを分けて見せる。
価格もしっかり表示。
「時価」とか「お問い合わせください」っていうのは、ユーザーにとって不安材料でしかありません。
それと、アレルギー対応や、ベジタリアンメニューの有無なんかも書いておくと親切です。
アクセス情報は「具体的」に
Googleマップを埋め込むのは当然として、それだけじゃ不十分なんです。
最寄り駅からの道順を、写真付きで説明する。
「〇〇駅の△△出口を出て、右に進んで信号を渡ると左手に見えます」みたいに。
駐車場がある場合は、台数と料金も明記。
近隣のコインパーキング情報もあると助かります。
予約方法は「選択肢」を用意
電話予約だけ、っていうのは今の時代、不便です。
- 電話(営業時間内)
- 予約フォーム(24時間受付)
- 外部予約サービス連携(ぐるなび、食べログなど)
- LINE予約
こういった複数の方法を用意しておく。
ユーザーが好きな方法で予約できるようにするんです。
予約フォームは、できるだけ項目を減らす。
名前、電話番号、人数、日時、要望欄。
これだけでいいです。
長々と質問項目があると、途中で離脱されます。
よくある質問をまとめる
「個室はありますか?」
「子連れでも大丈夫ですか?」
「ドレスコードはありますか?」
こういった質問って、だいたい同じことを聞かれるはずです。
だったら、最初からよくある質問(FAQ)のページを作って、箇条書きで答えを載せておく。
これだけで、問い合わせの手間が減るし、ユーザーも安心できます。
スタッフ紹介で親近感を
料理長やスタッフの顔写真と簡単なプロフィール。
これがあるだけで、親しみやすさが全然違います。
「どんな人がやってるお店なんだろう」っていう不安を解消できるんです。
特に個人経営の飲食店なら、オーナーの想いや、お店を始めたきっかけなんかを書いておくと、共感してもらいやすい。
従来の集客では見落とされていること
多くの飲食店が、グルメサイトに登録して終わり、SNSで料理の写真を投稿して終わり、みたいになってます。
でも、それって「点」の対策なんですよね。
ユーザーは、検索して、比較して、サイトを見て、予約する、っていう「線」で動いてます。
その線のどこかにカスタマーバリア(障害)があったら、そこで離脱されてしまう。
グルメサイトで良さそうだと思っても、公式サイトに行ったら情報が古くて、営業時間もわからなくて、予約方法も不明。
こうなったら、予約する気が失せますよね。
写真は綺麗に撮れてても、肝心のメニューや価格がわからない。
SNSでは盛り上がってるのに、サイトは何年も更新されてない。
こういうちぐはぐな状態が、今の飲食店のWebにはめちゃくちゃ多いんです。
これからの集客は「ニーズへの最適化」が必須
お客さんは、自分の状況に合った情報を、すぐに見つけたいんです。
- 急いでる人には、すぐ予約できる導線を。
- 記念日の人には、雰囲気が伝わる情報を。
- 子連れの人には、安心できる設備情報を。
それぞれのニーズに応えられていないサイトは、どんどん選ばれなくなっていきます。
逆に言えば、ユーザーのニーズをしっかり理解して、それに応えるコンテンツを丁寧に作り込んでいけば、確実に集客につながるんです。
当社が提案している独自集客メソッドのサイトスタイリング™は、まさにこの考え方がベースになってます。
ユーザーが何を求めているのか、どこで迷っているのか、どこで不安を感じているのか。
こういったカスタマーバリアを徹底的に調査して、一つひとつ丁寧に取り除いていく。
検索結果の見せ方から、サイトの構成、コンテンツの充実度、予約までの導線。すべてを「線」で捉えて、トータルで最適化していきます。
飲食店なら、料理の魅力を写真で伝えつつ、営業時間や予約方法はすぐわかる場所に配置する。
子連れ対応の情報は目立つように見せる。
予約フォームは最小限の項目にして、ストレスなく入力できるようにする。
こういった細かい配慮の積み重ねが、お客さんにとって「使いやすい」「わかりやすい」サイトを作っていくんです。
まとめ
飲食店を探すユーザーのニーズは、シチュエーションによって様々です。
急な飲み会、記念日のディナー、出張先のランチ、家族での食事。
それぞれのニーズに応えるコンテンツを、適切な形で見せていくことが大切です。
写真、動画、表、PDF、よくある質問。
こういった要素を組み合わせて、ユーザーが知りたい情報にすぐたどり着けるようにする。
そして、検索から予約までの流れ全体を見て、カスタマーバリアを取り除いていく。
これが、本当の意味でのWeb集客です。
あなたのお店のサイトは、お客さんのニーズに応えられていますか?
一度、お客さんの目線で見直してみてください。
きっと、改善できるポイントが見つかるはずです。
初回相談は無料です。
いつでもお気軽にお問い合わせください。
(この記事には画像があります。画像部分は外部ブログサイトで見れます。)