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ロボットデザイン概論

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ロボットデザイン概論

デザイナーの知り合い(飲み仲間)である園山さんの本です.実はまだ、手元には無いのですが今日発売という事で御紹介.
デザインを単なる「外側の飾り付け」ではなく、本質的なイノベーションの手段として日常考えて行動している方で、ロボットのデザイン、インタラクションデザイン、プレゼンテーションなどがスペシャリティです.
技術者向けにデザインのベーシックな所を解説されているそうで、読んでみて学生に勧めてみようと思います.

デザイン思考の道具箱

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積んだままになっていたのを最近読み出した一冊.電車乗る時間が少ないので、読書の時間が減っています.(笑)

奥出さんが慶応SFCでのインタラクションデザインの手法をまとめたもので、結構IDEOに近いものになっているようです.内容に関してはまだあまり読んでいませんが、中々良さそうな本で「デザインマインドカンパニー同様、経営者に対して読ませるプロダクトデザインの本」の代表的な一冊になりそうです.

デザインや商品企画というのは単なる手法ではなく、企業の姿勢だったり経営者の資質が如実に現れるものです.アップルと他の日本の総合家電メーカーのインハウスデザイナーの、スタイリングのスキルにそれほど差があるとは思えませんが出してくる製品の「総合的な」デザインは歴然とした差があります.これは、本当はデザインの差ではなく経営の差なのですが、そのことに対してインハウスデザイナー自身でさえあまり自覚していないフシがあります.
そういう意味では、奥出さんの様に「芸術や美術、デザイン学部」以外のところでデザインを考える方が正しいのかもしれません.

大学の週

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今週から大学の授業が軒並み始まって、ドタバタしています.
細かい授業の準備はそれぞれの直前にするのですが、おおまかな流れはしっかりと決めておかないといけないので、第1週が始まる前に色々とプランを練っておかねばなりません.

ここ数年「人に教える事=学ぶ事を促す事」をしてきて、教える作業自体が、綿密な計画も必要だしその場その場でダイナミックに変える決断も必要な、「生き物」的なプロジェクトの側面を持ったデザインと呼べるのではないかと思います.
それに、自分でも漫然とこなしていた各デザインプロセスを、体系だてて説明できる程度にはまとめないといけないので、単純に自己を客観化することにもなります.
「教える事=学ぶ事」という実感はありましたが、もう少し分析的に考えてもいいのかもしれません.

とかいいつつ、「自分の仕事」のほうが後回しになっているのではやく一段落つけねば、、、、

伝統をデザイン

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3/31~4/1の日吉窯元まつりへ行ってきました.これは、京都女子大の裏手にある日吉地区の窯元が集まって開催する陶器市です.古くからの窯元が集まっている所なので、レベルの高い作品が多いのが特徴です.お世話になった方に挨拶をしながら、色々と回りました.

ここの陶器市はそれぞれの窯に直接入る事が出来、普段の仕事場に作品を並べて、作った本人が色々と作品の解説をしてくれます.
小さな家族でされている工房では、ウイリアム=モリスの意匠からヒントを得たり金文文字を使ったりしながらも、清水焼の雰囲気を守っている作品を製作していて、その作り方やデザインなど色々と作家の方から伺う事が出来ました.

以前に窯元の方にお話を伺った際にも、手作りである事、伝統工芸である事の意味合いが上手くユーザーに伝わっていない点が問題だと感じました.要は中国などで作られている安い食器(でも機能的には充分)のものとの価格の差がユーザーの立場で説明できない所です.
作品のデザインや機能性などを窯元の方は色々と工夫されていて、本当に面白い作品も多いのですが、そういうコミュニケーションのデザインが殆どなされていないので、それが伝わらないのかもしれません.
こういう陶器市で直にユーザーと接する機会があると、すごく良いコミュニケーションがとられているので、可能性は大いにあると思います.
一口にブランディングというコトバでくくる事も出来ますが、リソースも限られている中でより細かいデザインをする必要を感じました.

結局あれこれ悩みながら、いくつか器を安く買いました.使ってみると、良い器とそうでないものとの差は歴然です.

デザインを教える立場

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ここのところ、いくつかの大学でデザイン系の授業を掛け持ちで教えさせていただいています.
というか、そのウエイトがかなり高くなってしまっています.

その中でも、大学によって私の役割は違い
1.プロパーの先生に近い位置で基礎的なデザインスキルを教える
2.プロパーの代わりとして総合的な力をつけさせる
3.プロフェッショナルとして、ある方面に特化したデザインを教える
となっていて、授業を組み立てる際もその辺を考慮して組み立てています.

大学で教えるには中学高校の様に教員免許も必要なく、大学側が必要だと認めた人が教える事が出来ます.
その中でも非常勤の場合は3.の意味合いが強く、教えるスキルよりも「今の現場の最新の空気」を伝える事が重要になりますし、1.の場合は旧来の学校的な基礎の組立が重要になります.
そういう意味で、今、ドタバタと春からの授業の計画を制作していますが、立場の違いをどれだけ出せるかを探りながらの作業になっています.
ホント、教える事はデザインする事にとても近い作業です.

卒業

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教えに行っている大学の卒業式+謝恩会へ行ってきました.
女子は振り袖が多いのですが、普段着慣れていないため、しぐさで殆どヤクザの姉御に見えるのはご愛嬌.


最近、カウンセリングを中心とした心理学者であるC.ロジャーズの本を読んでいますが、教える事(teaching)と学ぶ事(learning)に関して深く掘り下げてあります.
教える事の出来るものはそう大事な事柄ではなく、自ら学ぶ事によってのみ学習の効果が上がり、その促進の為の役割=ファシリテーションの重要性に関心を寄せていました.

彼らに対して学習の促進が出来たかどうかは解りませんが、一つ確実なのは、学ぶ事を促進する事=その促進者も学ぶ事であることでした.
そういう意味では、彼らに私が色々と教えてもらいました.

安物のデザイン

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バラして修理しながらだましだまし使っていたアイロンが、スチームが出たり出なかったりとかなりムラがでてきて、いよいよ調子が悪くなってきました.
そこで、新しいものを買おうと大きな電気屋に行ってアイロンを見ましたが、どれもげんなりするようなデザインばっかりでよっぽどそのまま帰ろうかと思いました.まあ、機能商品なので欲しい機能と許せるデザインと価格で折り合いが合うのを買いました.(それでも、ピンク色しか選べない、、、、)

帰ってから、デザインをチェックしながら使ってみました.しかし一応国産の有名メーカーのものですが、アイロンなどはもう主力商品じゃないので、品ぞろえもデザインもかなりおざなりな印象です.
コードレスなので台に戻して充電する際は、スチームの機能を切らないいけません.本体には2つボタンがあり、その片方は押すとその時だけ強いスチームが出るもので、もう一つはスチームとドライの切り替えボタンになっていますが、ボタンを戻したときにスチームの状態になって、押すとドライの状態になってしまいます.ボタンは2つ並んでいるので、かなり慣れないと操作は難しそうです.
また、水を入れるタンクを取り外しできるようになっていますが、その形状もデザイナーの側面図のスケッチを優先させたのか、分割も変なラインになっていて、タンクを外した際に妙に薄いパーツが伸びていてかなりアンバランスです.そのタンクも熱くなっている部分に近い割には、持ちやすさを全く考慮していない形状で、水を捨てたりつぎ足したりする際に非常に神経質な作業を強要されます.

たしかに、家電メーカーにとってアイロンはコモディティ化した最たる商品で、戦略的には重要でないのはよく解ります.ただ、それはデザインの戦略には当てはまらないはずです.
このような商品はもう頻繁にモデルチェンジをする必要がなく、一回生産すればかなり長い間そのデザインを使い続けないといけません.当然、露出期間も長くなるはずで、その分デザインも気をつけないといけないはずです.また、アイロンなんて数年で買い替えるものではないので、使う人は結構長く使うものです.
そういう、商品の戦略とデザインの戦略を殆ど考えないまま、安易な安物のデザインをしているメーカーのセンスは疑問です.
売る為に店頭映えのするピンクは許すから、もっと丁寧なデザインをして欲しいものです.ホント.

売れてます?

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AkanbeジャパンデザインネットのオンラインショップであるcainaのMono Reportに取り上げて頂きました.
発売が決まってから雑貨屋を廻って気付いたのですが、店舗が狭い所が多い印象があります.体積あたりの単価が低いAkanbeはお店側にとっては扱いにくい商品なのかもしれないと、ミョーに不安になっていたので宣伝モードです.

モノは当然最終ユーザーのお客さんに向き合って作らないといけないのですが、流通に関わる人も「お客さん」の一部だったりします.家電業界は流通の方ばかり向いて商品を作っていて色々と弊害が言われていますが、全く考えないのも当然ダメでそのさじ加減が難しい所です.まあ、どんだけ扱いにくくても魅力のある商品にすれば良いのでしょうけど、、、.

目指せ!型投資回収!

クリエィティブ関連の仕事の生産性

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今日は、報告書の類いや来期の書類、細々としたメールの返事などであっという間に夕方になりました.(胴体着陸もみてました.あれはプロの仕事ですよね.)
デザインなどのクリエィティブ系といわれる仕事の、資本は時間だと思います.よく工場などで製品の原価率等を計算しますが、デザインの場合は時間をどれだけ「デザインを考える」事に使ったか?の割合で仕事の生産性が考えられる様な気がします.よく良いアイディアを風呂の中でひらめく、という話がありますが、基本的にそのことについて深く考えているから思いつくのであって、そうでなければ中々良いアイディアは浮かびません.そういう意味で、時間を資本として仕事の効率を測れるような気がします.

フリーランスでもインハウスでも、デザイナーの仕事は
1.純粋にデザインを考える仕事:スケッチやモデルなどで考えながらカタチを作っている時間
2.デザインを考える為に直接補助になる仕事:人に見せる為のスケッチや図面の作成、雑誌などでの資料集め、打ち合わせなど
3.デザインには関係ないけど仕事を回す為に必要な仕事:確定申告、役所等への書類の作成などなど
の3つに大きく分けられると思います.

この中で、3.の時間はデザインとは直接関係ないので解りやすいのですが、純粋にクリエィティブな作業である1.とその補助である2.の関係は意外とあいまいかもしれません.
柳宋理の本を読んでいると「人に見せる為の絵は描いちゃダメだ」というコメントがありましたが、彼の仕事はとにかく愚直に1.の仕事をすることで、聞いた話だと延々と石膏のモデルを削っているそうです.

そういう仕事の「原価率」も意識しないといけないとおもいつつ、夕暮れをぼんやり眺めていました.(これも2.の時間?)

つかみはOK

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夕方から買い物ついでに祇園の円山公園へ.
花灯路のイベントの一環として、学生の照明のインスタレーションの展示をしています.点灯前に全体を見に行ってきました.

オレンジを輪切りにしたものを乾燥させてランプシェードにした作品です.
これは学生の自主的に計画するもので、工房内に網を広げてオレンジを乾燥させていました.食べ物を素材に使うのはいかがなものかと思っていましたが、インパクトは強く、とりあえずツカミはOKという所です.周りで見ている人の中でも、とりあえず注目度は高かったようです.
ここから、より深く掘り下げていってくれれば、良い方向に向かうのですけど.