コンフォートシューズ「2ball(ツヴォル)」
代表:北條
略歴
FRPで作品を制作している、糸崎さんのROOM NUMBER PRODUCTSの展示会のお知らせを頂いたので、ペーパーショーの帰りにいってきました.糸崎さんはP-hookなども手がけていて、非常に幅の広い、デザインと制作の活動をしています.
手編みのレースを樹脂でコーティングして照明器具にしたもので、レースのテクスチャーが独特の不思議な雰囲気を出しています.
非常に完成度が高く、このまま大手のショップでもスグに扱えそうなクオリティです.
お話をお伺いすると、スイッチのチェーンのエンドも自分で制作したシルバーで、非常に精工な作りです.展示の什器やコンセント(!)まで制作した凝りようです.
面白いので是非いってみてください.
botanical garden
ROOM NUMBER PRODUCTS LIGHTING EXHIBITION 2008
5/14〜5/19
11:00〜20:00(最終日17:00まで)
gallery
Tkart
大阪市中央区西心斎橋1-10-5
地図
大学で学生と雑談をしていると、やはり若いので絶対的な知識量がすくないのが気になります.
(まあ、自分の若い頃を思い出すと、、、、)
本もとにかく量を読めとアドバイスしていますが、とりあえずどの本を読んでいいのか解らない状態だったりしているようです.
というわけで、ブログでもなるべくオススメ本の紹介を多めにするようにします.
(ブログにメモとして書いておいて、まとめてプリントにして配ろうという作戦)
ものづくり道 ¥1,575-
西堀榮三郎
出版社: ワック
ISBN-13: 978-4898310762
西堀榮三郎さんというのは、日本のQCの基礎を築いた人でもあり、南極探検隊の初代隊長であったり日本原子力研究所の所長だったりと、きわめて多彩な活動をした人です.
そういう体験から、組織論やモノづくり論をまとめたものですが、デザインの分野にも組織での創造性の話など役に立つ内容が多いです.
また「感性」という言葉を使って、広い意味でのデザインの重要性にも触れています.
品質管理の考え方も、結果をコントロールするのではなく、結果からプロセスをコントロールするという、言われてみると当たり前のことを解りやすく解説してあり応用範囲は広いです.
伝統的工芸展 WAZA2008のなかの伝統工芸品活用フォーラム事業でお手伝いした商品の展示を見に池袋に行ってきました.
このフォーラムは伝統的工芸品産業振興協会の事業で、デザイナーと産地をマッチングして作品作りを進めるものですが、夏ごろからスタートしてこの時期に作品を作らないといけないということで、今回の作品はどれもかなりヤッツケ感が漂うものでした.
私のお手伝いしたものも既存のものを少し整理して、どちらかというとデザインよりもコミュニケーションの部分に力を注ぎ、キチンと販路を持ったものとして出品していました.
質の高い商品を生産し続けるには、単に「カタチの良いモノ」をつくるのではなく、デザインの良さに加えて「売れる」ということをどれだけ考えたかが重要になります.
そのためにはお互いのコミュニケーションの質の高さが重要で、出会って間もなくて(当然その技術に対してよく知らない)、距離の離れたところ同士のペアも多いなかでは難しいでしょう.
ただ面白い提案になりそうなところもあり、折角なので息の長い事業にしてもらいたいと思います.
3/4(火曜日)まで池袋東武百貨店10階で開催されています.お近くの方はぜひどうぞ.
芸術新潮のムナーリ特集を近所の本屋で購入.
僕はプロダクト系のデザイナーなので、ムナーリといえば灰皿や照明の人という認識だったのですが、本当はグラフィックデザインから絵本、デザイン教育まで多彩な活動をしていた人だったのです.
最近著作の日本語訳が人気ですが、この特集は彼の歩んできた道をコンパクトにまとめてあり面白く読めます.
デザインは物事を解りやすくするためのものでもあるのですが、解りやすくするということは色々削ぎ落としてしまうことでもあり、乱暴で危険なことでもあるわけです.
ムナーリの活動(デザイン)も非常にシンプルでミニマルなもので構成されていますが、その思想の深さは多様性、寛容性に富んだ暖かなものです.
来年は仕込みの年として、個人的に「見ること、感じること」=インプットのデザインに注目しようと思っています.私の中のオピニオンリーダーの一人としてムナーリを研究してみようと思います.
今年で三年目になります、素の紙展のご案内.
越前和紙の組合主催で、漉き場からの商品の提案ということで、色々とお手伝いさせていただいています.
また、12日はミニセミナーとしまして、建築家の丸谷さんによる講演会を開催いたします.私も会場に居ますので、ぜひお越しください.
「素の紙展」
2007年10月10日(水)~10月13日(土)
港区 エコプラザ 東京えちぜん物語2007会場内
開館時間:11:00~19:00 会期中無休
東京都港区虎ノ門3-6-9 (日比谷線神谷町駅徒歩五分、虎ノ門パストラル隣)
地図
主催:福井県和紙工業協同組合
福井県和紙工業協同組合は、「素の紙展」と題して漉き場から提案する和紙の展示会を開催いたします。
越前は伝統の技術に裏打ちされた日本で最も古い和紙生産拠点として知られています。現在も約70の漉き場があつまり、その用途も、美術用紙から襖用紙、証券用紙、小間紙など多種多様にわたります。和紙の生産方法も、昔ながらの手漉きの方法で和紙を漉く所や、機械化により効率良く特殊な和紙を漉く所など大小の漉き場が幅広く集まり、産地として様々なニーズに応えられる体制となっています。
今回は、和紙をそのまま住宅の壁紙として利用する「和紙壁紙」、証券用紙に利用されていた「透かし」の技術を応用した「グリーティングカード」や「インテリア小物」、その他漉き場独自の技術を用いた作品などを展示いたします。また、会期中は住宅建築の著名な建築家による「和紙と住宅」をテーマにした講演会も開催します。ぜひ会場に足をお運びください。
ミニセミナー 「和紙の和紙たる所以、その生かし方」
10月12日(金) 17:30~19:00 「素の紙展」会場内
講師:丸谷博男(建築家)
1級建築士事務所(株)エーアンドエーセントラル(Arts and Architecture)代表
NPO梅ヶ丘アートセンターフェローシップ代表
クラフトセンタージャパン評議委員/日本クラフトデザイン協会会員
情報デザインに詳しいW辺さんの大学向けブログで勧めていた、梅棹 忠夫氏の情報の文明学を、今さらながら読んでいます.
内容は情報化社会の時代を予言して解説したもので、彼が「情報産業」という言葉の名付け親でもあります.
メタファーも面白く、第一次産業を食べ物に関連するものとして「内胚葉産業」、第二次産業、第三次産業を物質とエネルギー(運動)として「中胚葉産業」、情報産業を神経系にたとえて「外胚葉産業」と、発生学的に捉えています.
本人は意識しているかどうかは解りませんが、情報という言葉をつかってデザインの価値をよく表現してあり、情報に価値を置く情報化社会=「デザインの価値が向上する社会」と置き換えて読むと解りやすくなります.
また、その経済的価値(価格)を、工業化によって得られた物質とエネルギーではかる方法では破綻がくることを的確に述べてあり、未だに現場レベルでデザインの価値が良く理解されない一因になっていることを連想します.
なによりスゴイのが、これだけの内容を1963年(正確には1962年に脱稿して翌年の正月に発表)に書かれていたということ.インターネットはその原形のARPANETすら誕生していない頃に、情報化時代を的確に予言していたのは驚きです.
日本はもうそれ以外には道はなさそうです。だから、そういう「情報の生産」をする。物質の生産はもうほかの地域にどんどんうつってゆき、それにまかせる。ところが、物質の生産自身も、情報が生産され処理されるところでひじょうに能率的にすすむということもあるのです。これでだいたい日本は、二十一世紀になんとか生きのびられる。(1980年のインタビューより)
この言葉も、現在の海外生産が進む中で情報化による生産性の向上や、デザインなどによる定性的な価値の向上を示唆しています.
45年も前にこの様な論文があったのに、逆に書かれていること以上の成果が無いのは我々の怠慢かもしれません.
某大学で後期はコミュニケーション系の軽い授業を担当していますが、脱線してこれをテキストにしてみようか、、、、