沖縄とデザイン(2)「デザインスクール」

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「南海のLAでデザインスクールと出会う」
不思議な導きで、沖縄に滞在することになった私は、韓国系アメリカ軍人の通う教会にお世話になりました。牧師さんは「2年位滞在してはどうですか?」と勧めれれたが、私は正直「日本の最南端の島で何が出来るんだ」と思いました。

教会に暮らすようなった直後、同居していた留学生が「沖縄でアニメーションを学びたいが学校が見つからない」という。「沖縄にアニメーションを教える学校が果たしてあるのか?」と思いましたが、暇なので学校探しを始めました。滞在していた宜野湾市周辺、那覇市内、浦添市と走り回ったら浦添市の牧港にIDAインターナショナルデザインアカデミーという学校が見つかりました。この学校はマンガ学科はあるもののアニメーションの専門科は無く、結局、沖縄でアニメーションを教える学校は存在しませんでした。
※IDAには他にグラフィック、WEB、インテリア、建築、ファッション等の学科がある。

学校探しで得た事があります。それは「沖縄本島は南海のロスアンゼルスじゃないか」ということ。教会が普天間基地の直ぐ横に建っていて、嘉手納基地も近く、R58号線沿いはアメリカの中古家具屋やアメ車の店舗が並んでいて環境はアメリカ、宜野湾市、浦添市、那覇市がくっついていてとても田舎とは言えない。北谷周辺もアメリカナイズされていて店舗やフリーマーケットも大阪のソレとは大違い。ビーチもLA郊外のようにいくつも繋がっていますし。ずっと以前、何度かLAに行って受けたカルチャーショックがよみがえってきた感じでした。これまでの沖縄暮らしが、まるで島流しされた感じでめいっていた私は、すっかりここを「南海のLA」と思い込むようになり、同時に眠っていたデザインスピリットが内側からこみ上げてくるのを感じました。
♪米軍基地を一斉撤退させて、そこにユニバーサルスタジオやディズニーランドを移設させたら?LAそのものなんだけどな~!

翌日から仕事作り、照明アートの企画もしながら、IDAインターナショナルデザインアカデミーにも講師になれないかと売り込みに行った。学科長さんと気が合って是非来て欲しいと言われました。2ヶ月返事を待ちましたが結局、給料額と年齢制限を理由に許可が下りませんでした。教会の関連で「米軍基地の広報部で時々デザイナーを募集している」という話もありましたが結局、沖縄で就職する事無く、半年後大阪に戻ってきました。


あれから何度か沖縄に行くたびにIDAインターナショナルデザインアカデミーに伺い、学科長さんと情報交換をしています。意外な事にグラフィック科の卒業生の就職率は100%、人員が足りないそうだ。WEBデザインも要望が多く就職には困らないとお聞きした。沖縄のデザイン事務所は関東の代理店や大手のデザイン会社の子会社や下請けの会社も多く、沖縄で唯一のデザインスクールは重宝されているらしい。大阪のデザイン会社は仕事が無くて困っているというのに、羨ましい限りである。あのまま沖縄でデザインをしていたほうが良かったのか?と考えてしまいます。

沖縄で唯一のデザインスクールIDA。教えるスキルもそこそこ高いし、講師の方々も熱意がある。何よりも自然と都会が融合している上に、のんびり、ゆったり、感性が育まれる環境。琉球という特殊な歴史、米軍基地の環境から受けるカルチャーも刺激的、まさクリエーターとして勉強するには最高だと思います。後は本人次第。沖縄に住んでデザインを学ぶ事は、本当に良い経験になると私は真剣に思いますが、いかがでしょうか。
※詳しくはIDA公式ホームページをご覧下さい。http://www.ida.ac.jp/
※IDAは浦添市牧港のR58号線沿い、ブルーシールアイスクリーム本店の斜め向かいにありますよ!