2月23日の数字:年率30%の驚異的な成長企業

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広告の世界では、遂にネット広告が新聞広告を抜きました。
そして小売りの現場では、
リアルからバーチャルへの転換が進んでいるようです。
BtoBの世界は今後、どう変わっていくのでしょうか?

楽天市場の売上が、今年にも1兆円に達しそうだ。そのスタートは1997年のことだから、13年で1兆円突破の成長率となる。「09年12月期の流通総額は8002億円。05年以来、年率30%近い高成長だ(日経MJ新聞2010年2月22日付3面)」

筆者がネットに関心を持ち始めたのは97年ぐらいのこと。関西の大手インフラ企業さんが情報誌を創刊することになり、巻頭特集の初回取材で大前研一さんにインタビューした。そのとき大前氏が「これからは、インターネットを理解できない人はビジネスを展開する上で極めて不利になる」と熱く語る姿を目の当たりにしてからだ。

ちょうど、その頃楽天市場がオープンした。当初から楽天は注目を集めていた。ポイントは2点ある。一つは興銀エリートだった三木谷社長の経歴であり、もう一つはそのユニークなビジネスモデルである。

大前氏が高く評価していたのは、ネットの特性に最適化された楽天のビジネスモデルだった。一方でマスコミが注目したのは、超エリートだった三木谷社長の営業スタイルである。加盟店を募る営業には三木谷社長自らが赴き、しかも訪問先近くでわざわざ走って汗をかき「がんばってます、応援してください」といった泥臭い演出までしていたという。

十年一昔、今やその楽天は1兆円企業になろうとしている。同じことをBtoBの領域でやろうとしているのが「MonotaRO」だ。同社の瀬戸社長によれば、創業のキッカケはアメリカ留学時代での二つの経験にある。一つは当時創業されたばかりだったAmazonに触れたこと、そしてメール注文で下着のパンツを買ったこと。

同社の創業から現在に至る成功のプロセスについては、下記のインタビュー記事をお読みいただければと思うが、同社はBtoBでのAmazonをめざして創業し、やはり着実に成長している。
http://www.insightnow.jp/article/2873

カギは利便性にある。そして楽天やMonotaROの総合ショップ展開に今から追いつくことは無理だとしても、ニッチな分野の専門ショップをネットで展開する余地はいくらでもある。

その意味では製造業のエンジニア向けに絞り込んでいるのが「イプロス」。創業10年で登録会員数25万人を突破。「ここ!」と狙いを定めたジャンルで、着実に成長を続けるオンリーワン企業である。
http://www.ipros.jp/

小売りの現場では、リアルなショップからバーチャルへの転換が加速している。今後、BtoBのジャンルはどうなっていくのだろうか。