まがるハブラシ
初めて、「銅版画」を貼箱に!
- 2010/01/21 21:00
- 投稿者: murakamiM
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銅版画家の大坪麻衣子さんが、まずは試験用に銅版画を刷ってくれました。(今回は、あくまでもテスト用の版画です。ホンモノは、もっと素晴らしいです!)
使われた紙は、四六判100kgの紙(名称は不明)。結構、堅めの紙のようです。
銅版画を刷る場合、紙を一旦水につけておき十分水分を吸わせてから、原版となる「銅版」とその紙を圧着ローラーを通して圧力を掛けます。
その時に、水分を十分吸った紙は銅版の細い線まで深く入り込み、ホントに繊細な線までも表現が出来るのです。
ただし、銅版が紙にめり込むため、紙の断面でいうとかなり「段差」が出来ます。
この「段差」は貼箱にとっては難しく、糊付機に紙を通したとき、凹んだ部分は糊(ニカワ)がつきません。
ちょっと問題がありますが、何とか形にすることは出来ました。
でも、やっぱりこの紙はかなり堅い感じです。もう少し柔らかい紙の方がいいかもしれない。
まあ、糊をもう少し工夫すれば、何とか大丈夫そうです。
それにしても「印刷」とは違い、ホンモノの「銅版画」を貼箱に出来るなんて贅沢ですね。
印刷では絶対に表現できない「繊細な線や色のグラデーション」、作家の方の想いがこもった銅版画が「貼箱」になる。
今回の試験で、その可能性が現実のものになったような気がします。
春の展示会まで、そんなに時間がありません。
大坪麻衣子さんの「作品」が素晴らしい「貼箱」になるように、これから彼女と私の感性のぶつかり合いです・・・。
村上紙器工業所
手間をかけることは、「愛情」をかけること。
「愛情」をかけることが、私たちの仕事です。
感性品質とは、性能や効率だけではなく、「心地よい」「官能的」
「温もりがある」など、デザインや素材感を活かし、
人の”感性”に直接響く「魅力的品質」をいいます。
そんな”ゾクゾクするほどの美しさ”や”ワクワク感”のある貼箱を、
私たちはは作っていきたいと考えています。
そして、あなたの”名脇役”になりたい……。