秋風とともに・・・(近況報告)

イチロー瀬戸内寂聴
朝晩は、めっきり涼しくなった。
日記を書かないまま、慌しく過ごしているうちに、9月も10日過ぎた。

8月後半から9月にかけては、通常ペースの仕事の他に、
・商工会青年部向けの後継者育成セミナー
・滋賀県内で久々の創業塾
・中小企業診断士試験合格者の実務補習の指導員
・原稿執筆
などに携り、週末や夜間のスケジュールが立て込んだ。
その分、新たな発見や感動もいただいた。

・後継者育成セミナー
早朝からの一日の仕事を終えた中小企業の後継者たちが、夜になって集まってくる。少人数を活かして、講師を囲むような机の配置にしていただいたので、予定時間を30分もオーバーして熱心な意見交換が続いた。
自社の20年前からの主要顧客、主要商品・サービス、売上構成などの変遷を振り返っていただいたところ、ほぼ全員が、時の流れや環境変化に対応して、事 業構造が大きく変化していることに気づきを得た。従業員に自分たちの思いがなかなか届かないことや、これからの20年の環境変化に対応できるかどうかなど の問題提起もあり、どの眼差しも真剣そのものだった。

・創業塾
ピザの会の有志メンバーで協力して取り組んだ中で、私は後半のビジネスプランを整理しまとめる回を担当した。収益や資金などの現実の試算が進むに連れて、創業の厳しさを感じる方も多い中、今回は78歳の女性が、高齢者向けの賃貸住宅経営というテーマで参加されていた。
自分自身が住みたい住宅というのがコンセプトで、孫のような若者をともに机に向っておられる姿にたいへん心を打たれた。過去に創業塾講師は何度も経験したが、私の知る限りの最高齢受講生だ。前向きな考え方、真摯な受講姿勢・・・私もこんな素敵な歳を重ねたいと感じた。

・実務補習
診断士の卵たち6名グループで、中小企業のメッカ、東大阪市にある金型製造業さんの診断をさせていただいた。テーマは、事業承継。75歳でなお現役経営者のお父さまから、息子さんに経営のバトンタッチをさせるべく提言しようというのだ。初めての体験に戸惑う卵の方たちに、「結果は私が責任とるから・・」 と、辛口の提言を誘導する。
辛口の提言は、その底にクライアント企業を思う「愛」があることが前提だ。ものづくりが何より好きで、40年以上も現場で頑張ってこられた創業者であるお父さまに敬意を表しつつ、次世代の息子さんへのバトンタッチを決意させる。
写真(画像)は、お父さま得意のスケッチ。訪問の度、貴重な作品をプレゼントしていただいたもの。もちろん、左が「イチロー」、右が「瀬戸内寂聴」・・・ひと目でわかるほど、素敵な作品だ。
提言から10日。まだ決意には至っていない。だけど、きっと頭ではすでに分かっておられると思っている。提言のしっぱなしにならないよう、これからもフォローさせていただこう。

・原稿執筆
女性診断士としての活動を原稿にするよう、依頼をいただいた。私も来年で診断士取得20年だ。その足取りを診断士の機関紙に4ヶ月連載させていただく。自分自身もコア・コンピタンスは変わらずとも仕事の内容は、時代に応じて変遷していることを実感している。
かなり気恥ずかしいけれど、診断士の方は、よかったら機関紙「企業診断ニュース」をご覧ください。