9月10日の数字:携帯契約数急増、1億784万件

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ベトナムで携帯契約が急増している。
そこに、どんなビジネスチャンスが見えるだろうか。

ベトナムの話。「景気が徐々に回復に向かいつつあるため、都市部を中心に需要が拡大。情報通信相によると全国の契約総数は2009年6月に1億件を突破した(日経産業新聞2009年8月28日付10面)」

ベトナムについては半月ほど前にも、このブログで取り上げた。「全社員の93.3%が女性」というエントリーで、ベトナムの人たちは極めて勤勉で日本人に似ていること、サービス業が躍進していることなどに触れた。

そのベトナムで携帯電話が急増している。その普及ぶりはおそらく、中国と同じ経緯を辿っているはずだ。中国では固定電話の普及率よりも携帯電話の普及率の方が高い。固定電話のインフラ整備が遅々として進まなかったのに対して、より便利でよりニーズの見込める携帯電話の方は一気にインフラが整っていった。

だから固定電話のない家庭は未だにたくさんあるはずだが、そんな家庭の住人でもみんな、携帯電話を持っていたりする。ついでにいえば中国ではインターネットといえば一気にブロードバンドの国でもある。日本のように電話回線から始まり、ISDN、ADSLと来て光回線といった連続的な進化ではなく、最初から光ファイバーなのだ。

新興国の特徴の一つに、こうした非連続的な変化を遂げることがある。そして、そこには必ずビジネスチャンスがある。もちろん、今からベトナムに行って、じゃあ固定電話の画期的なサービス(日本ではありきたりのサービス)をやれば、というような話ではない。

提供するサービス自体は、いま日本でまさに行われている最先端のサービスだ。似たようなことを現地の企業もやっている。が、彼らはそのレベルに至るまでのプロセスを経験していない。すなわち、その過程で本来蓄積されているはずのノウハウがない。狙い所は、ここである。

モバゲーや携帯版SNSのようなサービスを立ち上げる現地企業が出てくるだろう。しかし、彼らにはモバゲーや例えば携帯版mixiが培っているノウハウはない。それをアドバイスできるのは誰か。日本で、そうした企業のこれまでを見てきている我々だ。

そして、この話が携帯電話の世界だけに当てはまる例えではないことはおわかりいただけるだろう。ここに、これまでの日本がその発展の過程で築き上げてきたノウハウに、これからの日本のチャンスがある。