6月28日の数字:経営理念を実践できている24%

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御社には、企業理念がありますか?
その企業理念の内容は、どうなっているでしょうか?
そして、日々の業務は、企業理念の実践につながっているでしょうか?

ビジネスモデル分析
自社が提供している価値は?

経営理念はある。しかし、理念を実践できているかというと、どうも怪しい。中小は、そんな企業が多いようだ。そして、理念の実践が成績に如実に反映されている。

「黒字基調の企業と赤字基調の企業の間では経営理念の実践度合いで差のあることがわかった(日経産業新聞2010年6月28日付1面)」。当然と言えば、それまでの話だが、ここで考えるべきは、肝心要の経営理念ではないか。

そもそも経営理念とは何か。その企業の存在理由と言い換えると、わかりやすいだろう。カタカナでいえばミッションである。すなわち、世の中にどんな価値を、どのように提供するのか。価値と対価の交換がビジネスなのだから、自社のビジネスの根幹が経営理念には表現されているはずだ。

それを実践できていないということは、対価を得るための価値を提供できていないことになる。赤字になって然るべきだろう。

どの企業も、創業時には、何らかの、自社だけの提供価値が必ずあったはずである。逆にいえば、その価値が通用するマーケットの大小はあるにせよ、そうした価値を認めてくれる顧客がいたからこそ、対価を得ることができ、ゆえに創業できたのだ。

ところが経営を続けているうちに、いつしか「価値」を自社視点(自社都合ともいう)でしか見ることのできなくなる企業が出てくる。これも赤字要因である。

価値は、あくまでも顧客にとっての価値である。顧客が価値を認めてくれない限り、対価を得られるはずがない。顧客が認めてくれる価値を提供することこそが、企業の存続要因となる。

規模の大小は、まったく関係ない。自社が定めたマーケットで(可能な限り特定市場に絞り込めている方がよい)、自社が狙ったターゲットに(できる限り具体的に描かれている方が良い)、自社独自のポジショニングから(どんな切り口を持ってくれば、他社と差別化した位置付けができるかを考えるべきである)、他社にできない価値を提供する。

経営理念の見直しと、実践は、定期的にレビューすべきだと思う。