バネの疲労と材質の関係

 ばね用材料は疲れ限度は引張強さに依存し、
単に鋼種が変わっても、同一の引張強さで
あれば同じような条件で、
ほぼ等しい疲れ限度を下図のように示す。

  回転曲げ疲れ限度または時間強度図

回転曲げ疲れ限度または時間強度
 
一般の疲れ強さのみについていえば、
添加元素の種類や量、または強化機構などは
直接影響を与えるものではなく、
ばね鋼のように高強度に調質されて
使用される材料においては、
非金属介在物が大きな影響を与える、
即ち介在物の大きさが大きいときは、
疲れき裂の出発点となる為に
疲れ限度と引張強さの比を低下させる。
 
冷間加工によって強さを得る材料(硬銅線、ピアノ線、非鉄ばね材料等)は、
線材の加工度(加工硬化)と成形後の低温焼なましが疲れ強さに影響を与えます。