ビー・ゼン社長日記 vol.9(機械以外のイラスト)

教育や解説等の表現で専門知識や正確さが必要なイラストについては、テクニカルイラストで培った技術で分かりやすく伝えることができる。

ここ数年ニュース番組などをみていて、言葉ではなくCGを使った映像やジオラマや模型を使って状況を説明しているのをよく目にする。
今年5月から始まった裁判員制度でも裁判所にモニターを取り付け、凄惨な事件の概要を裁判員に分かりやすく説明しようと努めている。

通常イラストは、キャラクター等のマンガチックな表現が一般的でよく目にするものだが、弊社が扱うイラストは その様な抽象化したオリジナル性を競う表現とは違っているのが特徴だ。
描き方にも一定の法則や決まりごとを設けており、正確な寸法や比率など重視するような場面で、作業に必要な状況や手順などを理解する上で補足説明が必要な場合に使われるのだが、このようなイラストは文字の情報と似ていて、必要性が無くなれば印象に残るものでは無い。

では実際弊社が扱うようなイラストがどのような使われ方をしているかというと、教科書等の教育・解説用挿絵 たとえば自動車教習場などの教本を思い出してもらえればわかりやすい。
冊子中多くのスペースがイラストだったのを覚えておられることだろう。

そこには自動車の進む道をラインで示した解説や、コースや障害物の位置などを平面図やパース(遠近感)の付いた立体図で表現したりと、伝えたいポイントを視覚的かつ端的に表現している。
(年齢、性別など様々な不特定多数の教習者への短期間での理解は、イラストや映像などでの解説が有効にはたらいている)

また、リアルな形状や正確な色が重要な図鑑のようなものも弊社の守備範囲に含まれていて、内部構造や仕組みを透視図や断面図で分かりやすく表現する必要がある。

医療関係で検査機器を使う医師や患者への説明図。
スポーツジムなどで正しいトレーニング機器の扱い方の説明図。
ショッピングフロアーや工場、会場の立体見取り図。

私は職業柄、テレビを見ていても雑誌を読んでいてもイラストに頼った表現に神経質過ぎる面があるのだが、最近の表現や説明がグラフを使ったチャート図で表現したり、3Dやアニメなどの映像化が一部では進んできている反面、未だに辞書や契約書のような指導書や取扱説明書があるのも事実なのである。(福島)