ラックなたたずまい《スペースシャトル事故調査報告書》

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 組織の危機管理に対するドキュメントとして、興味ある新書を見つけました。

 中災防新書から出版されている澤岡昭著「衝撃のスペースシャトル事故調査報告」。

この本を読んで、人災害というのはほんのささいなことが積み重なり、大きくなるということを痛感しました。
2003年に発生したコロンビア号の空中分解事故にはチャレンジャー号の事故の教訓が活かされていたものの、それは事故後の対応であり、事故を防ぐためのマニュアルは、ある意味無視されていたことに衝撃を受けます。

最も大きな驚きは「耐熱タイルがはがれたらミッションは中止」というマニュアルが当初から存在していたのにまったく無視され続けていたということでした。

副題に「NASAは組織文化を変えられるか」とありますが、組織文化は中小企業でも変えることは難しい。
ましてやNASAは。
と思っていたところに、ニュースでロボットアームを使ってタイルの点検をする若田飛行士の姿が流れました。

色んな意味で良い勉強になる一冊でした。