AIDMA / AISAS と MSAAS の違い

弊社ポータルでは、ネットユーザーの行動パターンには"MSAAS"という型があると考えています。 この考え方は、AIDMA や AISAS といったマーケティングの考え方を、Yahoo! や Google といった検索サービスが一般化した現在の状況に合わせて発展させたものです。

"MSAAS" は、Matter / Search / Agree/ Action / Share のそれぞれの頭文字をとったもので、ネットユーザーには以下のような行動の流れがあるのではないか?というモデル(行動パターンの仮説)です。
1:ユーザーには、解決したい問題や、実現したいこと、手に入れたいものがある = Matter
2:ユーザーは、その Matter について、ネットで検索する = Search
3:ユーザーは、その検索で得た内容を検討し、納得する = Agree
4:ユーザーは、納得に至ったものやサービスを手に入れる = Action
5:ユーザーは、手に入れたものやサービスの情報を共有する = Share

最近では、AISCEAS(Attention → Interest → Search → Comparison → Examination → Action → Share)というモデルも注目されているようで、こちらは、Comparison(比較する) Examination(検討する)というステップが新たに加えられた考えです。
この AISCEAS モデルの Comparison(比較する) Examination(検討する)という箇所が、MSAASでは Agree(納得する)とひとつにまとめているのが違いといえるかもしれません。

しかし、私が AIDMA / AISAS / AISCEAS と、MSAAS との一番の違いは、最初の"A"と"I"の部分だと考えています。

"A" と "I" は、それぞれ 「Attention:注意を喚起する」「Interest:興味/関心を持つ」段階ですが、これは、「売り手側が"広告"によってユーザーの注意や興味を起こさせる」という意図があるように思うのです。

それに対して MSAAS モデルでは、この部分(段階)を"Matter"というユーザーの内面に求めています。
それは、広告などの外的な働きかけはなくても、自分が抱える問題や、実現したいこと、手に入れたいものなどに関して、ユーザーは自発的に検索行動を取るのじゃぁないか?という思いがあるためです。

これは、僕自身が、ネットにどっぷり漬かった生活をしていて、何か疑問や思いついたことがあればすぐさまネットで検索するという行動を取るため、そういう発想になるのかもしれません。
が、しかし、毎日何億人もが、何億回も検索サービスを利用する状況を見ていると、広告やマーケティングといった売り手側の仕組みがきっかけとなった検索は、全体から見ればかなり低いもののように思うのです。

ですから、企業がユーザーからネットで見つけてもらうためには、ユーザーの "Matter" に対して働きかけるコンテンツが、遠回りなようで、実は確実な方法だと考えています。

弊社:ポータルでは、MSAASという考え方に基づいたコンテンツの企画法をハンズオン形式で(実際に作って頂きながら)習得して頂くセミナーと、個々の企業さまオリジナルのコンテンツ制作をお手伝いするコンサルティングサービスをご提供しています。 ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。