プロダクトデザイン(特に伝統工芸)とワークショップにかかわるメモ

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 最近のマイブームは「ワークショップ」です.

ワークショップというコトバも、気軽に使われている側面もありますが、ここでは本来的な意味でのワークショップです.

プロダクトデザインを特にフリーランスの立場でやっていると、いろんな文化の中に入っていきその中で、いわゆる「教え」たり「提案し」たりする様なかかわり方が多くなります.私のいた会社でも、デザイン部門に商品開発の決裁権はなく、モノづくりをする部署への「提案」が業務になっていました.
そういう「外部の目」的なアプローチもありますが、単にスタイリングだけではなく問題解決型の広い意味でのデザインをしようとすると、より事業の中核に近づいて深いコミュニケーションの形成が不可欠になってきます.

当然、デザイナーはモノづくりの現場とのコミュニケーションをとろうとしますが、スタイルとして「先生」然としたものになってしまっていたりと環境で壁が出来ている場合があります.一番ひどい例は、デザイナーが「解った気になる」か「あまり解っていないことを気にしていない」場合ですが、それは論外としてもそのような事例は多々あると思います.また、モノづくりにおいて主導権をどちらかが握るというのではなく、相互協力的な協働のスタイルが望ましいのは、成功事例を見れば明らかです.
そういう環境をワークショップを活用することで、当事者をお互い対等な立場で(リスクもリターンも共有する)仕事を進める様に変えていけるのではないかと考えています.

実際にまちづくりの現場では、その手法は古く(というかそこが起源だったりします)実践例も多くあります.それは、単に集まって話をすればよいのではなく、心理学的なアプローチやファシリテーションの利用などキチンとデザインして行われています.

プロダクトデザインの現場だとIDEOの様な例もありますが、外部を巻き込んだプロセスを実践しているのは少ないような気がします.


そういう観点で最近読んでいる&読み返している本
ファシリテーター完全教本(ロジャー・シュワーツ)
ワールドカフェ(アニータ・ブラウン&デイビット・アイザックス)
発想する会社!(トム・ケリー)
チームが絶対うまくいく法(デイビット・ストラウス)
ワークショップ 偶然をデザインする技術(中西 紹一)