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経営管理ビザからの帰化や永住は想像以上に厳しい
- 2025/04/12 08:00
- 投稿者: yamadaK
- 表示回数 56
経営管理ビザからの帰化や永住は想像以上に厳しい
お疲れ様です。
行政書士やまだ事務所です。
弊所は日本滞在の外国籍の方のために在留資格のサポートを行っております。
今日は入管記事でも。
ネットメディアなどでは、500万円でビザを買えば永住や帰化も簡単。
みたいな記事が出てきます。
大抵は入管業法や実務に不案内な方が書いたのだろうな…
イデオロギー先行で結論ありきだ…
その様な印象が強い記事です。
入管関連は思想が強く出やすい分野です。
行政書士でも意見が大きく分かれる部分があります。
正直、経営管理ビザから永住や帰化は中々の無理ゲーです。
最初に永住や帰化は3年の在留資格が必要ですが。
まず3年のビザが出ない。
配偶者ビザや技人国なら早ければ2回目の更新で3年や5年がでます。
(すごい人は最初から3年5年とかも)
経営管理ビザは、何年経っても1年しか出ないです。
3回4回と更新しても、会社が黒字でも1年が続きます。
大抵の経管ビザは小規模企業です。
基盤が脆弱なため、3年のビザが出づらい。
弊所の経管ビザ更新相談でも、3年が欲しいと言われますが…
なかなか難しいのが実情です。
次に3年取れたとします。
永住や帰化の場合、5年~10年の期間や3年~5年以上の営業黒字や納税・社保の状況。
求められる売上や黒字額、経営者の給料は、経管ビザ更新より高い水準。
経管の更新では、経営者の役員報酬が必須ですが。
経管更新と帰化永住では合格水準が違います。
大抵は経管ビザ更新できるギリギリの数字が多いです。
今度は帰化永住で金額に足りずさらに3年~5年待ち。
その間に1回でも赤字になれば、さらに数年待ち。
会社経営は常に赤字リスクがあります。
赤字や業績が落ちれば次の更新で1年に逆戻り。
3年に上げるまで数年かかるという無限ループです。
特に永住許可申請は経営数字の審査年数が5年です。
これを突破するのは至難の業です。
永住が無理なら帰化申請を。
この様に考える人も少なくないです。
今度は日本語能力がネックになります。
帰化申請は日本語テストと面接があります。
少し前までは小学校2年生レベルと言われていました。
最近は小2レベルではシンドイ部分があります。
単独で法務局の担当官と会話ができるレベルが求められます。
担当官は専門用語や役所用語で話をしてきます。
最近の経営管理ビザ取得者の傾向ですが…
インバウンド商売の方が多いです。
民泊や母国相手の貿易など。
日本人相手の商売ではなく外国人相手の商売。
日本語を使わなくても成り立つビジネス。
経営者はお金を持っている人が多いです。
商談などでどうしても必要なケースだと、同時通訳できる人を雇えます。
(弊所に相談に来るときも通訳同行する方も…)
要は日本語能力ではねられるのです。
それを言うと、真面目で優秀なのに日本語だけで不合格は酷いと言う人も。
日本の帰化は日本人になるための手続き。
日本人なのに日本語ができないのは…
それに何処の国の帰化や市民権でも言語能力は必須要件です。
日本だけが特別な訳ではありません。
帰化や永住など入管実務に詳しくないと、500万円と数年の滞在実績で簡単に帰化や永住が取れると思われがちですが。
実際の所は帰化や永住は、想像しているよりハードルが高い物です。
あと経営管理ビザでない場合でも同居家族で自営業や会社経営者が居る場合は、経営管理と同じ種類の書類や審査になります。