花粉症に初期治療を

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 スギ・ヒノキによる花粉症の季節が始まる。今季は昨夏の猛暑の影響で、大量の花粉が飛散しそうだ。例年、症状が重くなる人は「初期治療」を始めると症状が軽減する。大量飛散で、新たな花粉症患者の増加も予想される。“先手必勝”の治療法やケアの注意点をまとめた。 (杉戸祐子)

 東京都板橋区の団体職員金子勲さん(42)は二十年以上前から花粉症で、毎年くしゃみと鼻水、鼻づまりに苦しんできた。十年ほど前、主治医の大久保公裕・日本医科大主任教授(耳鼻咽喉科)に初期治療を勧められ、一月中旬から薬を飲んだところ、飛散量が多い日も「つらさが減った」。今年も今月中旬から薬を飲み、飛散に備えている。

 花粉が本格飛散する前に始める治療を初期治療と呼ぶ。「症状を軽減し、発症する期間を短くする」と大久保教授は説明する。

 重症患者で初期治療を始めない場合は、自治体が発表する飛散開始日前のわずかな飛散量でも症状が現れて、その期間も飛散が終わるまで続く。

 一方、治療を始めている場合は症状が出る期間は短くなり、症状も軽減できる=グラフ。始める時期は「二月の第一週から」が目安。ただ自覚症状が少しでも現れたら、すぐ治療を始める。

 治療は内服薬が中心だ。くしゃみや鼻水が主症状の場合は、鼻水などを分泌させる体内物質の働きを抑える抗ヒスタミン薬。今は眠くなりにくいタイプが主流だ。

 鼻づまりが強い場合は、症状を起こす体内物質の働きを抑える抗ロイコトリエン薬を用いる。鼻内に噴霧して炎症を抑えるステロイド薬もある。症状に合わせて薬を組み合わせ、飛散の終わる五月ごろまで服用を続ける。いずれも保険診療の対象だ。

 治療効果について、千葉大大学院医学研究院の岡本美孝教授(同)らが患者約二百人を対象に研究(二〇〇七年)を実施。それによると、(1)花粉が飛び始める数日前から抗ロイコトリエン薬を飲んだ患者(2)飲まなかった患者-の症状の推移を比較したところ、(1)は(2)に比べ、くしゃみや鼻づまりの重症度が低かった。

 シーズン途中から、双方に症状に応じて同薬と鼻噴霧ステロイド薬を投与したが、その後の重症度も(1)の方が低かった。岡本教授は「早くから薬を飲んだ方がシーズンを通して症状を抑えやすい」と話す。

 眼科でも、抗アレルギー点眼薬による初期治療が行われ、効果を挙げている。東京女子医科大の高村悦子臨床教授(眼科)は「飛散開始予測日の約二週間前、または軽微でも症状が出始めた時期から治療を始めると良い」と説明する。

 花粉の大量飛散で新たな患者も増えそうだ。症状が出始めても、鼻水などの場合は風邪と思いこみやすい。症状が数日続くようなら花粉症を疑い、早めに耳鼻科や眼科を受診したい。

 岡本教授は「親きょうだいに花粉症患者がいる人や、今までアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患にかかったことのある人も要注意」と話す。

 外出時はマスク、眼鏡を使用、コンタクトレンズは避ける。帰宅時には屋外で衣類に付いた花粉を払い、洗顔・うがいも忘れずに。「目は防腐剤が入ってない人工涙液タイプの目薬で洗うと良い」と高村教授はアドバイスする。

 東京新聞(TOKYO Web)  2011年1月25日より 



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