懐話ふだ
貼箱のコンシェルジュ
- 2010/05/25 17:00
- 投稿者: murakamiM
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最初、バイオリン型のジュエリーケースとその付属品を収めたいとお話をいただきましたが、商品の大きさや形状がハッキリとわからなかったので、貼箱 のサイズや商品の収め方を決めるのに苦労しました。
後日、商品の現物をお預かりし、お客様と打ち合わせをさせていただきました。
貼箱の深さがあったためインロー式にし、全体の色目は「白ベース」に。
特徴は、中のインロー部分とフタのウチ面は植毛材を使っていることです。
そのため、見た目はシンプルな貼箱なのですが、構造上結構複雑な作り方になりました。
植毛素材は「ソフトウーぺ」を使い、箱全体は「白ベース」でエンボス(表面の凹凸感)のあるものというリクエストから、タントセレクトなど何点かの 紙をピックアップし検討した結果、「五感紙(荒目:ナチュラル)」になりました。
その後、中身のセッティングの具合を調整し、最終寸法を決定。
製作をさせていただきました。
お客様や最終クライアント様にも、ご満足をいただきました。
納品後のお客様から、他社でも見積をとりましたが実は半分以下で出てきて正直、悩みました。けれど、最終的には「作って欲しい方」「誠実に対応して くれる方」というのが、判断基準でお願いし大正解でした。
と、いっていただきました。
(どの業界でもそうですが、特に「貼箱」は工場各社によって、かなり価格差があります。)
弊社の場合お客様から、パッケージ案件についてじっくりとヒアリングさせていただき、
箱のデザイン、素材、そして役割などをご提案させていただく、
「貼箱のコンシェルジュ」のような役割を担っていると考えています。
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お客様からのメッセージです。
私が3月まで在職していましたインテリア事務所から、
クライアントが毎年行う蓼科コンサートの
記念品を入れる箱が作れないかと相談を受けました。
パッケージ業界を良く知らなかったので、
インターネット頼りで調べていくうちに村上さんに行き当り、
丁寧に箱作りに向き合っていらっしゃる方だ、と感じて
連絡をさせて頂きました。
他社でも見積をとりましたが、
実は半分以下で出てきて正直、悩みました。
けれど最終的には「作って欲しい方」「誠実に対応してくれる方」
というのが判断基準で、お願いしました。大正解でした。
記念品の内容は
芸術、文化、スポーツ振興にも力を注いでいらっしゃる企業様の
保養施設でのコンサートでご招待したVIPのお客様へお贈りする
楽器型ジュエリーケースとコンサートタイトルの入ったガラスプレート。
ボリュームを見るつもりで試しに作ったサンプル箱に
起毛紙を使ってしまったばかりに
村上さんには「貼り難い」と苦労をさせてしまいましたが、
予算も時間もタイトだった中で、
シンプルで上品なインロー式の貼り箱が出来て満足しています。
村上さんのところで色々な種類の貼り箱を見せて頂いて、
また違った箱が作りたい!と思いました。
是非また機会がありましたら、ご協力よろしくお願いします。
撮影協力:Pieni Studio 千田香代子様
★感性品質への「こだわり」オリジナルパッケージ(貼箱)企画・製造★
村上紙器工業所
手間をかけることは、「愛情」をかけること。
「愛情」をかけることが、私たちの仕事です。
感性品質とは、性能や効率だけではなく、「心地よい」「官能的」
「温もりがある」など、デザインや素材感を活かし、
人の”感性”に直接響く「魅力的品質」をいいます。
そんな”ゾクゾクするほどの美しさ”や”ワクワク感”のある貼箱を、
私たちはは作っていきたいと考えています。
そして、あなたの”名脇役”になりたい……。