4月9日の数字:授業中の居眠り日本45%vs中国5%

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人材劣化をいかに防ぐか、から
いかに優れた人材を育てるかに。
日本の教育を転換する必要があります。
大切なのは、少なくとも小学生時代の教育だと思います。

日米中韓の高校生を比較した調査結果。例えばすでに香山リカさんが、その著書『なぜ日本人は劣化したか』で指摘されているように、どうも日本の若い人たちは衰退傾向にあるようだ。

調査結果によれば「日本の高校生は4割以上が授業中に居眠りすると回答、4カ国で最も高い割合だったことがわかった(日本経済新聞2010年4月8日付朝刊38面)」。

もっとも、これが前夜の勉強疲れによるものなら、まだ救いはあるのだが、残念ながらそうではないようだ。

「日本の高校生はゲームや携帯電話のメールで夜更かししており、授業への集中力が低下する傾向にある(前掲紙)」という。

もちろん、この結果だけをもって、だから日本の高校生は『すべて』ダメだ、などと暴論を吐くつもりはない。調査対象となった高校生が、どのような属性になっているかはわからないわけで、おそらく日本と中国では対象母集団に相当な違いがあると思われるからだ。

そして、中国ではおそらく調査に協力してくれる優秀な高校生が多いであろうという仮定で、結果は割引いて読む必要があるとは思う。それにしても、中国では居眠りする高校生は5%弱である。

授業でならったことを自分でもっと詳しく調べる高校生は、中国が約50%、日本が10%強となる。認めたくないが、やはり残念な数字が出ている。もちろん、この数字にもバイアスがかかっていることは推測できる。

しかし、ここで考えてみたいことが一つある。『立身出世』という言葉に対して抱く感覚だ。

日本の高校生にとっては、おそらく死語だろう。一方、中国の高校生にとっては、全員にとはいわないまでも、ある程度は標語として機能していると思う。これは中国での滞在体験に基づく実感だ。

その理由を考えてみる。

日本の高校生はすでに、努力して勉強しても、それだけではアップライジングできないことに、うすうす気づいているのではないか。これに対して中国では、太子党でもない限り勉強するしかアップライズする道がないことを理解している。

この違いがあるのではないか。

しかし
学べば必ず成功する、とはいえないが
学ばなければほぼ間違いなく失敗する、とはいえるだろう。

このことを高校生にではなく、小学生に理解させる必要があると強く思う。