3月8日の数字:通信費会議1回分で2万円

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拠点間コミュニケーション、御社では
どうされていますか?
そのコストパフォーマンスを計算されたことはあるでしょうか?

テレビ会議サービスが充実してきた。自社で専用の大画面モニターを設置し、カメラから通信回線まで自前、となると確かに高く付く。そこで最近普及し始めているのが、システム利用料だけで使えるサービスだ。

例えばNTTビズリンクが提供している「テレビ会議多地点接続サービス」では、東京、大阪、福岡にある同社の会議室を使ったプランなら、基本料金1万5000円、部屋代2万円、通信費が2万円、合計5万5000円となる(日経産業新聞2010年3月8日付18面)。

東京・大阪間の新幹線が往復で一人あたり2万8000円ぐらいだから、会議に参加するために二人以上が移動するケースなら、テレビ会議を使った方が安く付く。もちろん福岡での参加が入れば、それだけで元は取れるだろう。

ただし、テレビ会議システムを使うメリットは、リアルな交通費削減以上のものがある。移動「時間コスト」だ。さすがに最近では新幹線の中で昼間っからビールを引っかけているようなビジネスマンをみることは、まずない。

けれども、みんながみんな仕事をしているかといえば、そうでもない。新幹線に乗るたびにウォッチしている個人観測データに基づくなら、仕事をしている方が約半数、マンガないしは本を読んでいる方が残りの半数、ざっと4分の1位ぐらいの方は寝ているのではないだろうか。

ということは、移動が昼の就業時間内であればそれだけ労働時間が減っていることになる。もったいないと思う。特に拠点間での会議に参加するレベルの方々なら、時間給換算した給料も数千円クラスとなるはず。こうしたムダが積もり積もっていくらになるのかを年間ベースで計算すると結構な額になるはずだ。

もちろん、もっと安いコストで顔を見ながらの会議をすることもできる。スカイプとウェブカメラを使えば、初期投資数千円で済む。通信コストは光回線をすでに導入していれば、ゼロで済む。これだけでもメールのみのやり取りに比べればもちろん、電話だけで話をするときの百倍ぐらいのコミュニケーション密度がある。

ふだんはスカイプ(&ウェブカメラ)会議でまかなっておいて、いざというときにはコストをかけて、どこかに一同に会して会議をする。そんなメリハリの付け方が可能な時代なのだ。こうしたシステムをうまく使い分けるコミュニケーションリテラシーの高い企業が、これから伸びていくのではないだろうか。