8月13日の数字:97%が中国産出のチャンス

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レアアースは産出量の97%が中国から。
とはいえ、資源自体は中国以外にもある。
ということは、レアアース関連には大きなビジネスチャンスがあるのではないだろうか。

レアアースである。レアメタルも中国に牛耳られがちだが、これはまだ他の国からも出る。ところがレアアースに限れば、その実に97%が中国産、すなわち中国の支配下にあるといっても過言ではない(日本経済新聞2009年8月12日朝刊1面)。

では、レアアースとは何か。前述の新聞によれば「希少金属の一種で、ネオジムなど17元素の総称」である。これが注目を浴びている理由は「鉄にレアアースのネオジムやディスプロシウムを合わせると耐熱性が高まり、強力な永久磁石としての性質を持たすことができる」からだ。

つまり電気自動車系のモーターにとっては、必須の資源になる。そんなものを中国も、黙ってよそのくにに分けてくれるわけがない。だからこれまでは輸出税などまったくないか、あっても10%どまりだったものが、2008年には一気に最高で25%まで引き上げた。

税金をかけるだけではなく、そもそも輸出許可さえ絞り込んできている。一方で、今後の自動車が電気自動車にシフトしていくことを考えれば需給逼迫は目に見えている。ということは、そこにビジネスチャンスがあるわけだ。

だからいま、商社はレアアースの開発に世界各地で乗り出している。救いはレアアースに限っていえば、資源としては中国にしか存在しないわけではないと言うこと。中国産のシェアが圧倒的に高いのは、産出コストが安いからであって、中国にしかないからではない。

実際商社が開発を進めているのはカザフスタンやモンゴルであり、ほかにもオーストラリア、インドに加えて日本にも存在する可能性があるらしい。

いずれにしてもレアアースを掘り当てることができれば、一攫千金も夢ではないのかもしれない。その意味では、現代のゴールドラッシュが起こる可能性もある。であるならレアアース産出に必要なツールにこそビジネスチャンスがある。と歴史は教えてくれているのではないだろうか。アメリカのゴールドラッシュで儲けたのが、リーバイスだったように。