8月8日の数字:速度250倍

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ケータイの赤外線通信の速度が今の250倍になる。
そのとき、どんなビジネスチャンスが生まれるだろうか。

ケータイのデータ通信の話。KDDIが開発した新しい赤外線通信の速度は、最大毎秒1ギガにもなるという(日経産業新聞2009年8月6日付1面)。1ギガである。いま普及している家庭用光ファイバーが、だいたい100メガだから、その10倍速いというわけだ。

ちなみに、今でもケータイで赤外線通信は使える。しかし、その通信速度は速くて4メガ、だから1ギガとなれば現状の250倍になるわけだ。

では、毎秒1ギガとなるとどんなことができるのか。「30分程度の携帯端末向け地上デジタル放送(ワンセグ)の動画なら1秒以下で送受信できるようにした(前掲紙)」。まさに「アッ」という間である。

これはすばらしいと思う。そして、この超高速赤外線データ通信機能付きケータイの普及にあわせてハード・ソフト両面でビジネスチャンスが生まれると考える。

まずハードについては記憶メディアとバッテリー関連にチャンスがあるはずだ。何しろ毎秒1ギガで通信できるとなれば、一体どれぐらいのデータを持ち歩けることになるのか。記憶メディアの容量次第である。

そして、仮に大容量の動画を持ち歩いてバンバン見るということは、バッテリーもガンガン使うことになる。今の貧弱なバッテリーではすぐに電池切れとなってしまうだろう。安全かつ大容量のバッテリーが必要になるわけだ。

では、これほどの大容量データの使い道として、どんなコンテンツが望ましいのか。単純に動画だけでいいのだろうか。例えばこの大容量ケータイをどんなシーンで見るのかと考えてみれば、いの一番に考えられるのは通勤時間帯だろう。そこでどんなコンテンツならビジネスパーソンは価値があると納得するか。

対価を支払ってまで見たいのは、自分の能力を伸ばしてくれるコンテンツ、だと思う。が、じゃあe-Learningとシンプルに考えるのもどうなんだろうか。いや、e-Learningでいいのだけれど、見せる映像に一工夫してほしい。ただ講師が出てきて説明するだけなら、あまり効果的ではない。と考えると、大容量のメリットを徹底活用すると考えれば、新しいコンテンツが見えてくるような気がするのだが。