第2回BMBインタビュー「オフィス戸部」

オフィス戸部 戸部佳代子さん

子育てと家事をこなしながらWEB制作をしておられる戸部佳代子さん

第二回目のインタビューは、オフィス戸部さんです。WEBサイト制作担当の佳代子さんに、ホームページ制作についてお話を伺いました。


佳代子さんは、家事と子育てをしながら仕事をこなしておられます。したがって納期の厳しい依頼は、お客様にご迷惑がかかってはいけないということで引き受けないこともあるとのこと。逆に、ホームページを訪れる人を常に意識し、誠意を持ってじっくり制作をされています。元々はコンピュータ関連の仕事をされていて、その経験を生かし独学で勉強されたということです。

 

WEB制作をされるきっかけは何でしょうか。
NPO法人のホームページ制作をお手伝いしたのがきっかけです。当時、NPOの代表の方が高齢者ということもあり、高齢者でも見やすい、分かりやすいホームページ制作のイロハについて学びました。この経験がその後のホームページ制作に生かされています。同時に大手の制作会社ではできない、低価格で細やかな要望に応えられるようにしているのは、まだ子育て中という理由もあり、そのため納期的には余裕のある仕事を選んでいるのが現状です。


納期に厳しくない依頼ということになると積極的な営業はできませんね。
子育てが終われば別ですが、現在は積極的な営業はしていません。納期が厳しくない分、時間をかけて制作に取り組むことができますので、それが次の仕事に繋がっているような状況です。営業をしていない分、高齢者や障がいを持つ人が安心して利用できるホームページ制作に取り組むことができます。そのためフルオーダー制作を基本としていますが、XHTML+CSSのコーディングも承っています。フルオーダーの場合には、お客様と直接打合せすることが重要と考えています。そのため関西エリアになりがちですが、直接打合せができれば特に地域は限定していません。

アクセシビリティの話が出てきましたが、どのような取り組みでしょうか。
ホームページを見ている人の閲覧環境、例えば機種やブラウザ、画面の大きさ、その他のいろんな設定などは実に様々です。また、ホームページを見るのは若くて健康な人だけとは限りません。子供からお年寄りまで、そして健常な方から障害を抱えておられる方まで、いろんな人が、いろんな閲覧環境でホームページを見ます。そのことをいつも念頭に置いて、できるだけ多くの方に親しんでいただけるような、分かりやすくて使い勝手の良いサイト構成に仕上げるように心掛けています。

お客様との関係で困ったことなどがありますか。
そうですね。お客様の中には、検索サイトでの上位ランク付け(SEO対策)ということが常に言われます。実は、アクセシビリティへの取り組みや、伝えたいことが見ている人にきちんと伝わるデザインやコンテンツ構成が結果としてSEO対策にもつながっています。このことを説明した上で、SEO対策についてもきちんと対応させていただいています。また、SEO対策を行う上で、WEB標準に則した手法で制作することが重要であると考えています。

お客様からの声はどうですか。
お任せ頂いたホームページ制作では、見やすく分かりやすいサイト構築を行いますので、お客様から、ホームページをアップしたことで以前よりも仕事がし易くなったとの声を頂いています。手前味噌になりますが、これも、お客様のメリット、ホームページを見ていただいている人のメリットを考えながら、バランスよく作ることを心がけているからだと思います。

最後に、BMB会員への入会のきっかけは何だったのでしょうか。
今年3月に中之島図書館に行ったところ、第2回ビジネスサポートフェアが開催されており、そこで産業デザインセンターのBMBについての説明を伺いました。それがきっかけです。

偶然の出会いがBMB会員への申し込みとなったオフィス戸部さん、自社のホームページでは、「まだまだ未熟ですが、今後もスキルアップに努める所存です。」というコメントのとおり、謙虚で誠実な人柄の戸部佳代子さんでした。これからも、クライアントの立場とそのホームページを見ていただく訪問者の立場に立った、アクセシビリティの良いWEB制作で活躍されることを期待します。


※ Web標準とは、Webの標準規格の総称をいい、W3C(World Wide Web Consortium:中立的な立場からWeb関連の技術仕様やガイドラインなどの策定を行っている国際産業コンソーシアム)が策定・公開しているXHTMLやCSS、ECMA(European Computer Manufacturer Association:ヨーロッパ電子計算機工業会)が策定・公開しているECMAScript(JavaScriptを標準化したもの)などの標準的な規格を指して、まとめて「Web標準」と呼んでいる。Web標準として定義される主な仕様として、構造を示す言語:XHTML・XML、スタイルを指定する言語:CSS、オブジェクトモデル:DOM、スクリプト言語:ECMA Script、その他:MathML・SVGなどがある。 
(infoaxia.com の解説より)


この世界的な標準化に対して、国内ではWEBコンテンツJISが下記のとおり策定されている。
WEBコンテンツJIS(JIS X 8341-3:2004)とは、主に高齢者、障害のある人及び一時的な障害のある人が,ウェブコンテンツを利用するときの情報アクセシビリティを確保し、向上させるために、ウェブコンテンツの企画、開発、制作、保守及び運用をするときに配慮すべき事項について標準化を行い、生産及び使用方法の品質の向上を図るための制定するもの。 主な規定項目は,次のとおり。
1.適用範囲、2.引用規格、3.定義4、一般的原則、5.開発・制作に関する個別要件、6.情報アクセシビリティの確保・向上に関する全般的要件
日本工業標準調査会より)

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