文香の文化が香る(その2)

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■ロダン21地域社会研究所■ 家の庭に、小さな花束をポンと置いた様に、クロッカスが咲きました。毎年、増え続けるチューリップも今年も葉を覗かせています。冬を越し、球根の花が開くと元気がもらえますね。 週末、近所の大和文華館に行って来ました。建物を囲む文華苑には、梅の花が満開で、一本の木から七種類の梅が咲くという珍しい七福神の梅が、白やピンクのグラデーションで、美しく見ごろでした。 ちょうど、今回の展示テーマも、春の意匠 ~花やぐ季節の贈りもの~ 入館してすぐの作品に、大和文華館で私の一番のお気に入り『蒔絵椿紫陽花文提重』を見つけました。野遊びなどに携帯出来るよう、重箱・徳利・食器など組み合わせた物。絵付けが、とてもモダンなのです。眺める度に、江戸時代の満開の花々に囲まれ、豪華絢爛の衣装をまとった人々の賑やかな場面が目に浮かびます。 梅の意匠の作品が一番多く展示されていました。 『うち・そとに 梅の香こぼれ 文華館』 文香 人々が集えば、そこには音楽が必ずありますね。しかし、本物の音が消えつつあるように感じるこの頃です。 最近気になるのは、TVから聞こえる効果音の電子音が、以前と比べてかなり増えていること。 そんな中で、朝日新聞の記事から『中国バイオリンの里』というのに感銘を受けました 40年前上海のバイオリンメーカーを解雇された2人の職人が、里帰りした地で、職がなくて仕方なく始めた部品づくりから今や、産業が無かった農村地帯を、世界シェア50%のバイオリンの町に。 バイオリンを買い付けに来た米国人の「バイオリンの里なのに音色が聞こえない」と言う言葉に、地元政府が、製造だけではなく音楽芸術の町にと、小学校の授業や企業・住民向け教室の支援をし、町のあちこちからバイオリンの音色が聞こえるそう。 これぞ、文化の香るモノづくりですね。</p>