ラックなたたずまい《化学物質がよくわかる》

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 面白い本を見つけました。
技術評論社から出版されている「化学物質はなぜ嫌われるのか」(佐藤健太郎著)です。


 人は「化学物質」と聞けばすごい拒否反応を起こします。

ダイオキシン。
PCB。
ホルムアルデヒド。
タミフル。
などなど。

この物質を体内に取り入れると病気になったり死んでしまったり、と言う負の印象を「化学物質」という言葉からはうけますが、そのようになってしまったのはテレビや新聞がきっちりとしたデータを提示して科学的な説明をないがしろにしているから。

とのこと。

本書では人間の生活に「化学物質」はなくてはならない存在であること。
また、多くの場合、常識を超えた量の摂取や誤った使い方で生じる危険性が誇張されて「事件」として扱われていることに言及し、目からウロコの真実が次々に提示されます。

水でさえ、多く摂り過ぎると「水中毒」になるなんて知りませんでした。

化学系の研究室の仕事をお手伝いしていること多いので、この手の本を読んでいましたが、化学の知識が乏しくても、読み物として楽しめる一冊。
おすすめです。