美人秘書

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関西も梅雨の走りか?雨の日が多い。会社まで電車とバスを乗り継いでくる。毎日往復で3時間かかる。

電車がすいている時は、ドアに近いいすの端に座るのは私だけではないだろう。先日、小降り雨の日だった。

私の座っている前の席、彼女も端に座っていた。年のころ25歳ぐらいのなかなかの美人である。顔つきも賢そうな顔立ちであり、好みのタイプ。こんな人を秘書にしたらいいなあ~と考えてみた。美人秘書

電車がホームに滑り込み停車した。彼女はこの駅で降りようとして立ち上がった。ふと座席を見ると折りたたみに傘が座席に残っていた。

「傘忘れてますよ!」と声をかけてあげた。彼女は「・・・・?」。私を一瞥して傘を握って降りた。「ありがとうございます」の一言も無くである。

私の先ほどまでの心は瞬時に吹っ飛んだ。「ああ、俺も見る目がないなあ~」と頭の中でつぶやいた。秘書にしなくて良かったなあと苦笑いである。

ほんの一瞬の一動作、瞬間の態度振る舞い。わずか2、3秒の出来事で、その人の人生が変わるかもしれない。

瞬時にしてめっきがはげるのである。恐ろしい事だけれども、それが人生なんだろうね・・。