3月26日の数字:開業費用平均1288万円

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開業するとなると、膨大な資金が必要。
だからアイデアはあるけれども
開業するなんてとても、とても……。
と諦める必要なんて、まったくない時代になっているようです。

ほんとに、そんなにかかるのか。イニシャルで1000万円以上もかけていては資金繰りがめちゃくちゃ大変じゃないか。正直、そう思った。もっとも業種・業態により最初にお金がかかるケースがあるのは仕方がないのだろうけれど。

上記の数字は「日本政策金融公庫が昨年12月にまとめた『2009年度新規事業開業実態調査』による(日経産業新聞2010年3月36日付24面)」。そして「開業費用のかなりの部分はオフィス開設にかかわる費用と思われる」そうだ。それでは厳しいのではないか。

なぜならオフィスそのものは、基本的に付加価値を生まないから。対価をいただけるのは、こちらが提供する価値を、お客様が認めてくればこそ。であるなら価値を生まないオフィスにかけるコストは、まったくの死に金になってしまう。

引用元の記事には、だから起業するならクラウドを使え、と書かれている。再三再四、このエントリーでも書いてきているけれど、クラウドをうまく使えば開業コストを抑えることができる。

たとえば社内業務用システムならGoogleが提供してくれる無料サービスでたいがい間に合ってしまうだろう。メール、文書ソフト(Wordの替わり)、表計算ソフト(Excelの替わり)、プレゼンソフト(PowerPointの替わり)にスケジュールソフトまで、何でも揃ってタダである。

それだけじゃない。GoogleSiteを使えば社内用のウェブサイトだって作れてしまう。しかも、これで一人あたり年間6000円も出せば、企業向けサービスのGoogleAppsにグレードアップできる。十分である。

データセンターが必要ならアマゾンのウェブサービスを使えばいい。機能的にはいわゆるレンタルサーバーだが、スペックが違う。アマゾンで使っているのと同じサーバー(どんだけハイスペックなことか)を月3万円で使える。

でも、それじゃ社員が集まって会議をする場所がない? 会議はオンラインですればいい。どうしても顔を合わす必要があるときは、スタバでやればいい。というか、そもそも従業員という固定的な概念ではなく、プロジェクトごとに必要なスタッフを集めればよいではないか。

このやり方なら、起業時に最大の負担となる人件費を変動費化することができる。今の起業環境が以前と決定的に違うのは、固定費を変動費化してくれるサービスがいくらでもあること。恵まれた環境をうまく使えば、起業に成功する確率は確実に高くなるはずだ。

要は、どれだけ多くの固定費を変動費化できるか。この一点にかかっている。