3月23日の数字:「中国と比べて安い」が75%

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ジェトロが興味深い調査結果を発表しました。
アジア・オセアニア地域で活動する日系企業の
実態調査です。

ジェトロ(日本貿易振興機構)がおもしろい調査を行った。アジア・オセアニア地域の各国を対象とした、中国との比較調査だ。代表的な製品についての製造原価を中国と比べて安いか・高いかを調査したところ、最も安い国がバングラデシュだった(→ https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/reports/07000173)。

逆に最も高い国はシンガポールである。安いのは順番にベトナム、フィリピン、インドネシア、インド、スリランカと続く。しかしフィリピン以下となるともはや中国より安いとはいえないようだ。高い方ではシンガポールに続いてマレーシア、オーストラリア、タイとなっている。

狙い目は、以前から筆者が注目しているベトナムに加えてバングラデシュといったところ。バングラデシュといえばつい最近、この国でカバン作りに取り組んでいる企業を取材した。東京にある株式会社マザーハウスである(→ http://www.mother-house.jp/)。

同社は、若い女性が社長を務める企業として、『情熱大陸』で取り上げられるなどマスコミからも注目されている。バングラデシュについては、世界一人口密度の高い国とか、ジュートの産地ぐらいの知識しか持たない人も多いかもしれない。

マザーハウスさんの取材記事は、関西電力が発行している情報誌『Relation』に掲載されるので、ぜひそちらを見ていただきたいのだが、インタビューで印象に残っているのが「最近はバングラデシュにも日本企業の進出が増えていて、工員の取り合いになっている」という言葉だ。

目端の利く企業は既に動いていると言うことなのだろう。とはいえ人口が多く、手先の器用な人も多いという同国は、今後注目しておいて良い。そしてベトナム、バングラデシュの次はどこがよいか。次を見つめる視点も必要だ。