3月19日の数字:子どもと一緒に外で遊びたい74.3%

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お子さんとのふれあいの時間
一週間に、どれぐらいありますか?

育児に関わりたい父親が増えているようだ。「ベネッセ次世代育成研究所が6歳以下の乳幼児を持つ首都圏在住の父親(2479人)に聞いたところ、もっと関わりたい家事や育児の具体的項目トップに『子どもと一緒に外で遊ぶ』(74.3%)が挙がった(日経産業新聞2010年3月11日1面)。

良い傾向だと思う。

お父さんは忙しい。だから子育てには関わっていられない。朝早くから夜遅くまで仕事に励み、会社のために尽くしてお金を稼ぐことが一番大切。一昔前のお父さん像が変わってきているのだろう。

育児には、父親も積極的に関わった方が良い。良いどころではなく積極的に関わるべきだ。なぜなら、子どもの成長には「自分に対して人が関わってくれている感」が何より大切だから。

自分の言葉に耳を傾けてくれる人や、自分と一緒に何かしてくれる人がいると人は安心する。自分が一人っきりで生きているのではなく、誰かとつながって生きているのだと感じることができる。このつながり感が社会と自分との関わりの基盤になる。

自分のことをいつもいちばん気にかけてくれている人、どんな時でも自分の気持ちを受け止めてくれる人といえば、子どもにとってはまず親である。母親一人が子どもの面倒を見るより、父親も共に子どもに目をかけてやったほうが良いに決まっている。

ところが残念ながらこれまでの日本の仕事社会では、男性が「私は育児を大切にしたい」とは言い出しにくい雰囲気があったのではないだろうか。

育児よりも仕事、家庭よりも会社。経済が右肩上がりで伸びている間は、どうしても成長重視になりがちである。勤め人であれば、仕事最優先が暗黙の了解となるのも致し方ないことだった。

しかし、状況は変わっている。以前のような高度経済成長はもう望めない。もはや仕事がすべてに優先する環境でもない。

であるなら、これからはお父さんもより積極的に育児に関わってほしい。企業にも子育てを大切に考える父親を後押ししてもらいたい。そのためには就業制度を見直し、在宅勤務やフレックス制などが検討されて然るべきだろう。

資源に恵まれない日本で今後、何より貴重な資産は人なのだから。