ゆるすということ・待つということ~新任図書委員・ひばら君のオススメ~

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最近、読書を始めました。
一冊の本で、人生観が変わることってあるんですね。
今までに経験したことのない体験でした。

読まれるべき人のもとに、
読まれるべきタイミングでたどり着く

そういう本もあるのですね。
まず、今年になって最初に読んだ本は、

『ゆるすということ』
ジェラルド・G・ジャンポルスキー著です。

サブタイトルに

もう過去にはとらわれない

と書いてあります。これは10年くらい前に買って
全然読んでいなかった本でした。

この本のすごいところは、
ゆるす
という概念がしっかり心に残るところです。
なにかトラブルがあったとしても
また水に流すことのできない過去のことも
ゆるす
という気持ちになれますし、
まず、ゆるそうという気持ちになれるのが
心の勉強になりました。

そして、昨日読み終えたばかりの本が

『待つということ』
鷲田清一 著です。

この本の帯には、

「待たない社会」そして「待てない社会」
いつしか失った「待つ」ことの意味を問う

と書いてあります。この帯を見て、今月買った本です。
むずかしい本でなかなか読み終わるのに
時間がかかりましたが、
読み終えた後の達成感は爽快でした。
ぼくでは書評はできないので、
本の後ろの文をそのまま掲載します。

現代は、待たなくてよい社会、
待つことができない社会になった。
私たちは、意のままにならないもの、
どうしようもないもの、
じっとしているしかないもの、
そういうものへの感受性をなくしはじめた。
偶然を待つ、
自分を超えたものにつきしたがう、
未来というものの訪れを待ちうけるなど、
「待つ」という行為や感覚からの認識を、
臨床哲学の視点から考察する。

読みごたえがすごい本です。

以上、
ゆるすということ、待つということ
でした。
また面白い本があれば、ご紹介いたします。

新任図書委員 樋原明徳