1月28日の数字:中小企業の新卒採用42%

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なかなか良い人材を採用するのが難しい中小企業。
でも、学生サイドで就職難が言われている今こそ
良い人材獲得のチャンスではないでしょうか。

「(中小企業で)新卒を採用しているのは回答者668人の約42%にあたる279人(定期採用11%)。このうち約34%が今年4月に入社する新卒社員が予定人数を下回っていると回答(日経産業新聞2010年1月28日付1面)」

中小企業は人不足のところが多いということなのだろう。全般的な景気はまだまだまだら模様とはいえ、この先を見据えて人材を求めている企業は多いのだ。

方や学生サイドでは究極の氷河期ともいわれている。何社も就活に駆けずりまわり、それでも就職先がないという。明らかにミスマッチがある。おそらく大学生にとって中小企業は、就職先として魅力あるところと映っていないはずだ。

だからこそ積極的に人を求めている企業には、チャンスがあるのではないか。

なぜ中小企業に学生の目が向かないのか。理由は安定性に欠けるとか将来に対する不安があるとか、あるいは福利厚生などで不利など、いくつかの要因が挙げられるだろう。そこを無理して大企業並みになどとがんばる必要はまったくない。

中小企業ならではのキャリアパスをはっきりと示しさえすれば良いのではないか。

たとえば中国で就職先として人気を集める企業は、決して大企業ではない。むしろ小規模故に、営業から総務から現場まで企業活動のあらゆるセクションを経験できるような企業である。

そうした企業を学生が希望する理由はただ一つ、将来の起業を夢見ているからだ。起業をめざす学生は、ほぼ間違いなくバイタリティにあふれ、創造性も豊かな人物だろう。そんな若者を引きつけることを考えてみよう。

そこで中小企業の一般的な弱点を逆手にとって「当社に来れば、将来の起業に必要なノウハウを一通り学べますよ」ぐらいのアピールをしてみてはどうか。もちろん、そのための裏付けは必要だけれど。

そして「我が社で10年間(でも5年間でも良いけれど)、必死でがんばった暁には起業をバックアップするから」ぐらいの約束をする。これが響く学生なら、きっと即戦力になると思う。

そういえば東京ガールズコレクションを主催するブランディング社(旧称ゼイヴェル)に以前取材したとき「うちは35歳定年制です。定年で辞めてもらうけれども、退職時にビジネスプランを出せば起業資金をバックアップする制度があります」といっていた。

こんなやり方もありじゃないだろうか。