ビー・ゼン社長日記 vol.2(展示会用販促パネル制作 後編)

現物の組立と同時に3Dイラストの制作も行うという状態で進めていた大型機械の販促用パネル制作であるが、ここで別の2つの問題があった。

・3Dで作られた画像はどうしても高価なイメージがある。
・価格は制作時間に比例する。

まずは一つ目
・3Dで作られた画像はどうしても高価なイメージがある。

確かに同じ3Dで制作されるコンテンツでも、動画に使うことを念頭においたデータ作成(モデリング作業といいます)は、カメラ視点の変化や機械の移動や回転、また動作に対応できるように静止画では見えない部分も作り込みが必要である。
それを全てデータ化のために制作してしまうと作業量が膨大となってしまい、限りある制作時間内で全てを終わらせることは難しくなってしまう。
しかし今回はパネルでの表現で静止画と言うことで、見る角度を固定することによってデータ作成対象を見える部分のみと割り切ることでデータの入力作業を簡略することにした。

そして2つめ
・価格は制作時間に比例する。

3Dイラストの仕上がり精度を上げればその分制作時間が増えて価格は上がり、価格を抑えれば逆に精度が下がってしまう。
今回の展示会用パネルの制作は、事前の話し合いで予算と納期の2つを明確にしたうえでその2つを優先し、仕上がりに関しては、展示会訪問者がパネルを見たときのインパクトを重視し、静止画故に見えてこない部分は制作せずに不必要な作業を出来るだけ削り、その分を精度を上げる分へとまわして完成時のクオリティーを守るように意識した。

今回のような、予算やコンテンツの種類等の条件や制作状況だけでなく、取扱う商品のセールスポイントや機械の機密部位などによっても制作方法・表現方法は変える必要はもちろん出てくる。 

今、撮影機材を持ち込んでの写真撮影にどれだけの費用や時間が必要かは詳しくわからないが、3Dによる制作も近年いよいよ一般化し高価なものではなくなった。
制作したデータは後々活かされ、今後の修正、変更、さらには追加にも対応できるようになっている。
また、今回制作した静止画のデータを元に、動画へのバージョンアップや、カタログ等へのさらに広範囲にわたった利用、アピールポイントにさらにクローズアップした画像など、基本データを活用していくことによって用途は更に広がっていく。(福島)