堺刃物素形材研究所-産業用刃物に新素材を提供-

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私が地域活性化コーディネーターとして関与している(財)大阪産業振興機構という大阪府の関連機関が、テイクオフ大阪21認定事業として平成19年に認定して企業の一つに堺刃物素形材研究所という企業がある。最近では、泉州ビジネスプラン大賞優秀賞の受賞や堺市産学共同研究開発支援補助金認定事業などの認定も受けている。

代表者である高田恒夫さんは鋳造メーカー・栗本鉄工で製造技術を15年、材料技術を11年経験した。また家業が刃物製造業であったことから、刃物と鋳造の融合を模索していた。

 そうした中で、ある刃物に適した材料と出会い、刃物に特化した材料研究をスタートさせた。そして試作した刃物を岐阜県製品技術研究所で評価してもらった結果、トップレベルの刃物材料であることが判明。その直後、栗本鉄工を退社、この新材料を基に事業をしようと独立した。


 現在、従来製品比で切れ味、耐久性で大幅な優位性を有するこの新素材を基にして、各種の用途開発を行っている。新素材は、いささか専門的になるが、超鋼での刃先欠けの不満、ハイスでの耐久性の不満を解消させるものだという。用途は産業廃棄物処理用粉砕機、テープカッター、旋盤用刃物、などだ。

 高田さんの当面の悩みは、製品に自信を持っていても、これを使ってもらうユーザーの開拓が大変だということだ。我々大阪産業振興機構も販路開拓面でのアドバイスなどで色々と協力させて頂いている。独立と同時に立上げたホームページによる販売促進も徐々に効果を発揮しつつあり、様々な問い合わせがあるという。

今後、高田さんの事業が発展することを切に願っています。

備考:
堺刃物素形材研究所様は、このBMBに加盟されていますので、詳しくはそのホームページをご覧下さい。