システム開発に関する誤解

中小企業の経営者の方にITシステムの導入を提案すると、「いやいや、うちはまだエクセルもワードも使えない人間ばかりで、システムなんてとても使いこなせません。」と、おっしゃる経営者の方がおられます。

でも、このシステムに対する考え方は、全くの誤解です。

システムというのは、ある特定の目的のための専用のプログラムや仕組みのことなんです。だからワードやエクセルを使えるスキルはまったく必要なくて、どちらかというとそういったスキルがない方にこそ使っていただきやすいように作るものなのです。

例えば、切符の券売機。あれは切符の販売システム(の一部)です。非常に複雑で大規模なシステムですが、エクセルが使えない人でも切符は買えますよね?
銀行やコンビニにあるATM。あれもとても大きな勘定システムの一部です。これまた超がつくほどの大規模システムですが、ワードが使えなくても口座からお金を下ろしたり送金できますよね?

つまり、システムというのは、簡単な手順を踏むことで特定の目的が達成できる仕掛けなんです。

システムを使う人は、それがどういう仕組みで動いてるのか?を意識する必要はなくて、(券売機で目的地のボタンを押すように)簡単な操作さえ覚えれば良いのです。

だから(よくできた)システムは、エクセルやワードを使うほどのスキルがなくても、誰でも使えるものなのです。(ただ、その誰もか使いやすいシステムを作るためには、システムを作る人間のスキルやセンスや技量が大きく影響するんですけど。。。)

「ITシステムはコンピュータの知識やスキルのある人が使うものだ」という誤解は、提案する側の説明が不十分で、わけのわからないカタカナ用語を連発してしまっている点で問題があると反省すべき点はあるかと思います。
しかし、どうかそう毛嫌いせずに考えてみて頂きたいな。と思うのです。

ITでできることは、かなり役立つことが多いのですから。