機械イラスト日記vol.4

機械イラスト日記vol.2と3で、分解図を描くとき、実際に現物をばらして描く、現物が持ち運べないときは写真撮影やビデオ取材でその写真を見ながら描くという方法を紹介しました。しかし、現物自体まだ存在していない、用意できていないことがもちろんあります。また、現物はあっても分解できないものもあります。その場合は、図面から描きおこすことになります。 現在ではCADアプリケーションで機械設計をすることがほとんどですので、その図面データを利用することもよくあります。前回の日記でおおよそ2方向から見た写真があれば制作可能であると書きましたとおり、だいたい3方向から見た図になっているCAD図面はその条件を十分に満たしているといえます。あとは、図面を読み込んで立体図を起こしていく作業になります。
確かに設計をされている方はもちろんですが、機会図面を読んでその立体をイメージするという少々特殊な感覚と作業が出てきます。が、これも数多くの機械イラストを描きながら大量の図面と接するうちに慣れていきます。そして最後に図面もない場合は、写真をそのままトレース(線で形をなぞる作業です)する方法をとることもあります。
お客様の環境によって用意できる資料は様々です。図面データだけ、写真データだけ、現物だけ、もちろん紙に出力した図面や写真だけの場合もあります。それが何であれ、資料がなにかあれば、それが機械である限り描くことが出来ます。登場するアプリケーションはイラストを描くための「イラストレーター」一つ。他に基本的な必要道具はラフスケッチを描く紙と鉛筆、ドライバーとカメラ、取材のための足といったところでしょうか。。。

さて、次回からは機械の分解図イラストからさらに発展したコンテンツ、そしてその周辺を固めて効果的に引き立てるコンテンツ類とその効果についてご紹介します。(藤田)