ラックなたたずまい《ペニシリンはくしゃみが生んだ大発見》

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平凡社新書に面白い一冊を見つけました。
「ペニシリンはくしゃみが生んだ大発見」(百島祐貴著)

医学史を彩る様々なエピソードがわかりやすく記された一冊です。

タイトルに吊られて買い求めたのですが、ペニシリンが見つかったのは偶然からという話はほんのひとつのエピソードに過ぎず、中には25編のエピソードが収録されています。

製品開発でも販売方法でも、真剣に何日もあれこれ考えては解決策が見つからず、意外に満員電車の中やトイレ、入浴中などで問題の解決方法が思い浮かんだりすることがあります。
医学の世界にも似たような事例がたくさんあるようで、しかもそれらが現代の私たちに大きな影響を及ぼしていることを考えると、「偶然」をいかに「発見」するのか、というその観察眼と好奇心が大切なことが良くわかります。

また、多くの日本人が医学、科学の歴史に重要な足跡を残していることもまた、心強い限りです。

面白い新書でした。