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第18回BMBインタビュー[イテム・ジャパン株式会社]
- 2010/02/09 16:00
- 投稿者: kawamoto(oidc) カテゴリ:BMBインタビュー
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大企業の太陽電池パネルなどの工場集積が進行しつつある大阪南部。太陽電池製造装置向けのアルミ構造材で実績のあるドイツ企業、イテム社の日本法人、イテム・ジャパン株式会社を和泉市の企業団地、テクノステージに訪ね、社長の寺井氏にお話を伺いました。
まずは、先日のイテム・ジャパンコンペ2009(BMB商品開発分科会活動)では、主催者としてご尽力いただきましてありがとうございました。
私どもイテム・ジャパンは、関西に根を下ろして、まだ1年半しかたっていない企業です。
そんな中、初めてのデザインコンペで不安もありましたが、withyouさんや大阪府さんのご協力により、大きな盛り上がりを見せ、デザイナーの皆さんから素晴らしいご提案をいただいたと感謝しております。
このイテムコンペの成果をビジネスにつながるようにしていきたいですね。
さて、貴社はドイツに本社を置くイテム社の日本法人として設立されたと伺いましたが。
ええ。イテム社は、1976年にドイツで設立されたアルミニウム部材のメーカーです。
アルミフレームやその接続部品が主力製品で、特に機械・装置の架台、外枠、ドアー、カバー、安全柵等の構造物や作業台、台車、棚等の工場什器、および生産 ラインの構築部材として広くご利用いただいています。大手自動車メーカーのポルシェや太陽電池製造最大手のQセルズ(独)の生産ラインに採用されるなど、 様々な業界でご採用いただいています。
すごい実績ですね。
機械・装置の構造物や生産ライン向けの部材メーカーはほかにもたくさんあると思いますが、なぜアルミが、そして、イテム社が選ばれているのでしょうか?
アルミは、表面をアルマイト加工することで腐食に強く、軽くて美しく、リサイクル性にも優れているという特徴があります。
当社には、約2500点のオリジナル部品があり、お客様のどのようなニーズにも対応が可能です。
また、3DーCADを駆使した設計など、充実したサポート体制や短納期対応などで競合他社に対して優位にありますが、一番の特徴は、デザイン性の高さと接続方法にあります。
イテム社独自の接続方法により、高い機能性とデザイン性を両立させています。
確かにアルミニウムは鉄に比べ柔らかく、製品の精度を維持するためには高度な生産技術がいりそうですね。
アルミ部材の場合、精度の違いが製品にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
例えば、主力製品であるアルミフレームの場合、カーテンレールのような溝が設けてあり、この溝に接合部品をはめこんで、部品を滑らせて自由な位置で固定できる設計になっています。
アルミフレームの寸法誤差が大きいと、この部品が溝から脱落したり逆にスムーズに動かなくなったりします。
また、イテム社のアルミフレームは溝のある面にわずかな傾きを設けることによって、スプリングワッシャーの様な効果が得られ、フレーム同士の接続、フレームと部品の接続、どちらの場合でもより確実に接続することができるようになっています。
組立時にネジだけでよいのは効率的ですね。
そうですね。工場のラインでは、生産する製品の変更ごとに、ラインの組み替えが必要になる
場合があり、イテム社のアルミフレームなら、その際の手間も軽減されると思います。
世界的な実績のあるイテム社の日本法人として、大阪の地を選んでいただいてありがとうございます。
大阪・和泉市のテクノステージを選んで良かった!という点がありましたら教えていただけますか。
はい。製造業が集積する関西地域の市場規模の大きさはとても魅力的なものです。
イテム本社の売上150億円に対して、関西における工場ライン用部材の市場規模は40億円。
イテム社の中でも有望な市場の一つと言えます。
また、当初は、事務所と工場が併設できる建物がなかなか見つからず苦労しました。
テクノステージで見つけた現在の場所はそれに叶う環境でした。
あと、大阪はメシがうまい!これも重要なことですね(笑)
今後のイテム・ジャパンの展開について、教えていただけますか。
先ほども触れましたが、関西は、新エネルギー産業の拠点としての成長が見込まれますから、微細・精密加工が求められる太陽電池、半導体や液晶製造工場などには、我が社の製品の精度が魅力になると思います。
さらに、大手企業の成功には、優れた技術を持つ中小企業の存在が不可欠ですから、関西の企業ともパートナーシップを結び、高機能・高品質な構造材メーカーとして、関西のものづくり、企業のデザイン力の向上に貢献していきたいですね。
どうもありがとうございました。丈夫で魅力的な部材ですので、デザイナーや建築家の皆さんにもぜひ用途開発を考えていただきたいですね。