10月1日の数字:NTT、光回線200メガに

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通信回線は、これからもどんどん速くなる。
この確定した未来を、どう活用すればいいでしょうか?

「NTT東日本は30日、家庭向け光通信回線サービス「フレッツ光」で最大通信速度が従来の2倍の毎秒200メガビットの新サービスを始めると発表した(日経産業新聞2009年10月1日付9面)」

しかも月額利用料金は従来の100メガサービスと同額に据え置くという。それなら200メガに乗り換えない理由がない。100メガが200メガになって単純に通信速度が2倍になる、ということはないだろう。が、それでも回線に余裕ができることは間違いないはずだ。

これが何をもたらすだろうか。

将来構想としては10ギガグラスの回線が家庭まで引かれるという話もある。方向性として回線はどんどん高速化することだけは間違いないだろう。では、その恩恵を企業としてはどう活用していくべきか。

在宅勤務を増やすこと。何よりもまず、ここを考えるべきだろう。今、わざわざ毎日オフィスまで出勤してもらっている社員に、自宅で仕事をしてもらう。これだけで通勤費をまずカットできる。勤務時間をフレキシブルに設定できる上に、実質労働時間での報酬体制とすれば人件費だって削減できるだろう。

あるいはオフィスまで通えないけれど、在宅でなら働くことのできる有能な人を雇うことだってできる。しかし、顔を合わせてコミュニケーションしなくて、十分に意思の疎通が図れるだろうか。

コミュニケーションを支えるのが、太い帯域なのだ。以前のエントリーにウェブTVを使った会議システムが普及していること、それに伴い量産効果なども効いてくるためにコストが下がってきていることを書いた。これがさらに普及すればどうなるか。

実効速度で80メガぐらい出れば、数人で同時にテレビ会議してもまったく違和感はないのではないか。もちろんリアルに対面することと比べれば、行き交う情報量は桁違いに低いだろう。しかし、業務を進める上では十分ではないか。いや、投資対効果を考えればおそらくさまざまな経費をかけて面と向かって話し合うよりも高いケースの方が多くなるはず。

新型インフルエンザが大流行したとしても、在宅勤務なら企業ダメージを受けることもない。いま、この原稿を書いている自宅オフィスはフレッツ光で実効速度が下り36メガ、上り27メガ。これでも何の不足もないけれど、それが倍になったらどうなるのか。今から楽しみだ。