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紙ラボさん、来社!
2010/05/21 17:00
投稿者: murakamiM 

一ヶ月程前に、twitterで知り合った「紙ラボ」こと野口さんという女性が、東京から大阪方面の工場見学に来られました。



彼女は大学でデザインを学び、DTP・誌面デザイン会社の事業統括業務をしながら、特殊印刷を使っ た作品制作をされていましたがフリーランスとなり、編集、特殊印刷の知識を活かしながら印刷などのディレクションをされています。
現在は、世田谷ものづくり大学、印刷の余白Lab.などを運営とともに、「情報発信」と「場づくり」にも力を入れています。

最近、twitter上で貼箱や紙など素材に関してつぶやいているのがキッカケで、特に関東圏のクリエイター、印刷、紙加工関連の方たちと知り合いにな り、何人かの方が大阪出張の際に、弊社工場に見学に来られました。

彼女もその内の一人ですが、弊社の「貼箱」や私の考え方に興味を持ってもらい、見学に来られました。

熱心に、貼箱のことや情報発信について、また大阪の紙関連市場の状況など、お互いに情報交換をしました。
折角なので簡単な貼箱(C式)の製作体験もしてもらい、ちょっとは貼箱についても理解してもらったと思います。
楽しい、ひと時でした。

こうやってtwitterを通して「貼箱」に興味を持ってもらい、ネット上だけでなくリアルに交流が出来るのは、とてもオモシロイことです。
これからも情報発信、そして情報交換をしていきたいと思います。

そんな彼女が自身で発行するメールマガジンで、「大阪工場見学レポート」と題して弊社での感想を書きてくださいました。



印刷の余白Lab.メールマガジン
バックナンバー http://yohaku.biz/mmgwp/
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

印刷の余白Lab.の野口です。

やっと自宅の引越しがおわったー!と思ったら久しぶりの雨。
見晴らしの良い家に移ったのですが、窓からの景色をまだちゃんと
堪能できていません……。

今回はやっと書き終わりました大阪レポ。
一部の写真の準備がまだのため、画像は後日アーカイブにしてアップ
します。
ひとまずはテキストのみのレポートですが、各社の雰囲気が少しでも
伝われば良いなと思います。

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【1】大阪工場見学レポート
【2】印刷の余白Lab. NEWS

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【1】大阪工場見学レポート

印刷の余白Lab. in 大阪、ということで4月のまだ桜の残る季節に、
大阪へと単独出張してきました。
大阪で訪れた工場見学にしぼって今回はお届けしたいと思います。


____ 1日目 _____

まず初日お伺いしたのは、加工紙メーカーのヨシモリさん。
USJのあるユニバーサルシティ駅をひとつ通り越したJRゆめ咲線の
終点、桜島駅が最寄りになります。

<ヨシモリ株式会社>
http://yoshimori.co.jp/

製紙工場にもいくつかの種類があり、紙をパルプから漉いている
抄紙工場もあれば、用途に合わせてベースの紙に加工をし、意匠や
機能をグレードアップさせた紙をつくる工場もあります。
ヨシモリさんは後者で、紙とホイルや蒸着フィルムを貼合(てんごう)
してメタリックな紙をつくったり、グラビアによるパール塗工や着色、
そしてそれらをタック加工する技術を持っています。最近のライン
ナップでは『デザインのひきだし9』にも実物が綴じ込まれている
クニメタル コグチ(色カード紙にアルミを貼り合わせてグラビア
着色したメタリック紙)など非常に特徴的な紙をつくられています。

加工は主にロールで行われています。貼合・グラビアをワンパスで
行う機械は全長でゆうに50m近くあろうかと思われる大きな機械。
この他にも、グラビアや貼合を工程別で行う小さな機械(といっても
十分大きいのですが)があります。

機械のサイズに圧倒されつつも製造工程を見ていくなかで、おやっと
思ったのが、タックの加工をするロールを拝見しているとき。
近寄って見るとタックにする紙じゃなくセパレーター(剥離紙)の
がわにノリをつけて紙と貼り合わせています。なんで??
これは紙の側にノリを塗ると紙がノリを吸ってしまうため。そのため、
タック加工するときはセパレーターに、ホイルを貼合する場合は
ホイル側にノリをつけ、紙には直接ノリを塗らないようにしている
んですね。

こうした加工紙に強いヨシモリさんの特徴は、ある程度のロットが
まとまればオーダーで紙をつくってくれるということ。見本帳に
含まれているものならば「ベースはこの見本の紙がいいけど表面に
こっちのホイルを貼ってほしい」なんていうのも材料に在庫がある
ものなら1週間くらい余裕をもっておけば対応してくれます。
好みの紙が作れるだけじゃなく、金銀パール系の紙が使いたいけど
廃盤しちゃうと困るし、輸入紙だと増刷するときに国内在庫がない
ケースも……といったことを考えると、必要なときにつくってもら
えるというのはメリット大きいかも。

どんな紙をつくっているのか興味のある方は、サイトから見本帳の
申込みができますのでぜひ問合わせてみてください。

____ 2日目 _____

二日目にお伺いしたのは、様々な貼箱をつくっている村上紙器工業
所さん。天神ノ森という雅な名前の場所にあります。周りは閑静な
住宅地。この街並にさりげなく工場がある感じは、ちょっと東京の
板橋区あたりに近い印象も。

<村上紙器工業所>
http://www.hakoya.biz/

貼箱とは、板紙などを中芯に、表面に化粧紙(洋紙・和紙)を貼り
合わせた箱のことです。ウェブサイトを見ていただけると分かると
思うのですが、村上紙器さんでは非常に意匠性の高い箱や複雑な
構造の箱も手掛けられています。

設備を見せていただくと非常にシンプル。村上紙器さんでは貼箱は
ほぼ手作業で作られているため、断裁機、罫線や隅切りの機械、
隅を止める大きなホチキスのような機械と、あとは肝心の紙を貼る
作業用の機械くらいで、それぞれの大きさも印刷機に比べれば小さな
ものです。貼箱を貼っていく作業台も、向かい合わせに4〜6人くらい
立っていたらいっぱいくらいのスペース。

少しだけ貼箱の制作も体験させていただいたんですが……け、けっ
こうスピードと正確性との戦い、集中力要ります。シンプルなC式
(ミとフタをかぶせるもの)の貼箱は、すでに中芯が箱の形になっ
ていて、それをくるむように紙を貼っていきます。流れていくコン
ベアの上で紙と箱を貼合わせるのですが、ニカワを塗った化粧紙が
近づいてきて、そこに位置を合わせながら中芯をそっとのせ……たら
ササッと押さえて側面も一面ずつ貼って押さえて貼って押さえて……
で、できた!

すばやく作業するのが大事なのは作業効率だけでなく、ノリとして
使っているニカワは冷えると固まってしまうため、作業の速さが箱の
出来も左右してしまうからなんです。これを皆さん、日に何百個と
作っていくわけですね。大変。

代表の村上さんはウェブサイトの更新もそうですが、貼箱のワーク
ショップを開催されていたり、その様子をUstreamで配信するなど
様々な方法で貼箱についての情報を提供してくださっています。
印刷所や加工の現場を知る機会というのはなかなかないので、こう
したかたちで積極的に情報公開してくださっているのは嬉しいですし、
こちらも励みになりますねー。そうした村上さんの熱くオープンな
姿勢と職人としてのしっかりしたものづくりのバランスが素敵です。

お近くの方、大阪に行かれる予定がある方はぜひご連絡して伺って
みてはいかがでしょうか。村上さんの熱いトークが聞けると思いますw

____ 3日目 _____


大阪最終日にお伺いしたのは、太成二葉産業さん。近くには竹尾の
大阪見本帖があります。
この日はfeng feel designの阪口くんも見学に同行してくれました。

<太成二葉産業株式会社>
http://www.tims-net.co.jp/

まず広い空間にどどーんと現れるのが大きなオフセット印刷機2台。
菊全6色機「DUO」(2コーター)と、菊全7色機(1コーター)の
「PLUS1」です。でかっ。

「DUO」はその名の通り2つのフレキソコーターをもつ印刷機で、
アタマとおしりにひとつずつコーターがついています。
アタマのコーターでパールやメタリックを下地に刷って、その上に
フルカラーを乗せてニスコート、なんてことも可能です。
「PLUS1」はちょっと変わったセッティングになっていて、7色の
印刷ユニットのあとにコーターがあり、さらにコーターのあとに、
もう1色の印刷ユニットがついています。この印刷ユニットがプラス
ワン。

印刷機の上を見上げてみると、昔ながらの銭湯にあるドライヤーの
ような形の黒い物体。これ、自動で量を調整しながらインキ供給する
機械なんだそうです。さらに足下にも気になるものが。フレキソの
樹脂版なんですが、よく見るとベースが金属版。通常の樹脂版よりも
凸部分が垂直に近い状態で、エッジが綺麗に出そうな感じです。
これも自社内で製版をしていらっしゃるそうです。

印刷機のことばかり書いてしまいましたが、太成二葉さんの特徴は
むしろ後加工にあります。
別のフロアにあるのはスクリーン印刷機、PPや蒸着フィルムを貼合
する機械、転写フィルムから転写する機械などなど。別棟の工場には
箔押しの設備もあるとか。全体的に大型の機械が多いですが、だい
たいのことは社内でできてしまうんじゃないでしょうか……。

もともと、主にこうした後加工をされていたところから印刷も始めた
という流れだそうで(確かに後加工の機械は年季はいってます!)、
そうすると変わった印刷機のセッティングも納得です。
例えば社内でアルミ貼合の紙をつくって印刷するとなると、地に白を
引く場合やプライマー(地塗り)が必要な場合も出てくるし、その
ためにはDUOのような印刷機が合っているわけですね。

規模のある印刷所でも、変わった後加工は個別にできる工場へ外注に
出している場合も少なくありません。しかし様々な後加工を社内で
試すことができれば、加工と印刷の相性も社内でノウハウを貯めて
いけますし、こうした加工の組合わせでまだまだ新しいことが実現
されてそうな予感がしました。(できたらサンプルください! 笑)

また、サイトのトップから「TIMS-DM会員登録」に登録すると、
太成二葉さんの技術がふんだんに使われたDMが毎月届きますので、
実物を見てみたい方はぜひチェックしてみてください。



それ以外にも、大同印刷所の白木さんと輸入紙について話したり、
小野商店の河手さんの和紙ディレクションの話、そしてfeng feel
design の阪口くんと終電まで話し込んだり、いろいろ思うところ
多かったのですがまだまだ消化しきれないので、徐々にこれからの
活動に反映していければと思います。本当、観光の余裕が全くない
くらい密度の高い旅行でした。お付合いいただいた方々にこの場を
借りて感謝します。どうもありがとうございました。


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【2】印刷の余白Lab. NEWS

◎箔押し名刺・カードパック
箔押しで名刺サイズのカードが発注できるパックが、より幅広く
対応のできるかたちでスタートしました。
http://yohaku.biz/pcs/

◎『デザインのひきだし 10』をお手伝いさせていただきました
6月上旬発売予定の『デザインのひきだし 10』巻頭連載コーナーの
「装丁道場」にて撮影用の実物ダミーの制作ディレクションを担当
させていただきました。本誌は目下、鋭意制作中!!(編集部が。)
発売までいましばらくお待ちくださいませー。
<デザインのひきだし:制作日記> http://dhikidashi.exblog.jp/

◎印刷の余白Lab.のオフィスが6月末に移転します
現在の世田谷ものづくり学校から直線距離1kmくらい(近いな……)
離れたところにホームサイドオフィスとして移転します。
次の事務所は三軒茶屋駅から下北沢方面へ歩いて10分ほど。
また移転前に改めて詳細をお知らせしたいと思います。

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このメールマガジンは、
紙と印刷の情報と、印刷の余白Lab.の活動をお届けしています。

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★感性品質への「こだわり」オリジナルパッケージ(貼箱)企画・製造★

村上紙器工業所

手間をかけることは、「愛情」をかけること。
「愛情」をかけることが、私たちの仕事です。

感性品質とは、性能や効率だけではなく、「心地よい」「官能的」
「温もりがある」など、デザインや素材感を活かし、
人の”感性”に直接響く「魅力的品質」をいいます。

そんな”ゾクゾクするほどの美しさ”や”ワクワク感”のある貼箱を、
私たちはは作っていきたいと考えています。
そして、あなたの”名脇役”になりたい……。

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