四年寝太郎!? 俵越山、始動。

越前屋俵太改め、俵越山さんが四年に渡る山ごもり生活を経て、表舞台に復活します。

大阪国際交流センターで行われた大阪青年会議所話し方クラブ主催の定例会で、書家:俵越山さんの講演を聴いてきました。
ご存知の方もい多いと思いますが、俵越山さんは数年前まで越前屋俵太という名前でテレビにもよく出演していた人物。

私は、熱烈な大ファンというほどではありませんでしたが、彼の独特の間と存在感に引きつけられていました。
当時、彼の出演する番組は、なんともいえない独特の緊張感がありました。その場の雰囲気に(わざと)なじまない取っ付きにくさというか。すぐに喧嘩でも始めてしまいそうな危うさと言うか。
その姿が、他のタレントやお笑い芸人とは決定的に違う存在感を発して、私に強烈な印象を残しています。

その後、彼が書家を名乗り、奇抜な(でもある意味ステレオタイプな)出で立ちで、大きな筆を使って書を書いていることは知っていました。
しかし、なぜ今書家なのか?なぜ今講演なのか?そして、越前屋俵太/俵越山なる人物はどんな男なのか?を知りたくて、講演会に向かいました。

はたして、彼は例の姿で壇上に現れ、何を思ってメディアに関わるようになったのか。メディアの世界の現実と自分の理想のギャップに悩んだこと。自分が正しいと思うこと。かっこいいと思うこと。なぜ芸能界/メディアの世界からいなくなったのか。田舎での生活のこと。などを、一つひとつエピソードを交えながら語ってくれました。

一見、破天荒に見える彼の行動は、青臭いほどの正義感と生真面目さと、彼なりの男の美学に裏打ちされたものだと納得させられ、感動させられました。

彼は今後、書家として彼自身の可能性に挑戦するようです。
しかしそれは、自分が書いた書に何十万、何百万と言う価格が付くことを目指しているのではないと言います。

自分が書くという行動/行為自体を、メッセージとして人々に何かを伝えたいと言います。そのことが価値があることであって欲しいと言います。
それはどういうことなのか?その形はまだ自分にもわからないと言います。
どうやって生計を立てていけばいいのかもよくわからないと言います。

それでも、彼なら何かやってくれそうな気がします。
そして、彼に注目し、彼の考え方や行動に関わることで、自分にも何か変化が生まれそうな期待が湧きます。

今の若い人の言葉でいうと、「絡む」と言えばいいのか?俵越山に絡むと、きっとおもしろい体験ができる。見るだけ/聞くだけの、傍観者として楽しむエンターテイメントではなく、自分自身の日々の生活や、日本のあり方や、世界平和にまで絡んで、自分の人生そのものをおもしろいものにしてくれる。
そんな希望とパワーをもらった講演でした。

彼は地球一周に渡る書を書くことを計画しているそうです。延べ4万kmに渡る書です。毎日1kmずつ書いても100年かかる壮大な計画です。
「絶対不可能です。でもやります。」と彼は言います。
これが彼の言っている「書くこと自体がメッセージ」ということなのでしょう。

あとはそのメッセージを僕たちがどう受け取るか?です。
皆さんも俵越山に注目してみませんか?
きっと「おもしろい自分の人生」に出会えると思いますよ。

俵越山さんのホームページ