投稿者: park 2011/02/17 10:00
サーモグラフィで正確な温度を測定する場合は、測定対象の放射率を与える必要があります。しかしながら、測定対象の物質が未知なものが多くあり、通常は放射率を1としてを用いることも良くあります。この場合は表面温度を正確に測定する、すなわち絶対温度を測定することはできませんが、測定範囲内の温度の高低や温度の時間的変動など相対的な温度を知ることができます。放射率を推定する方法はいくつかありますが、簡易的な方法としてJIS A 1423(赤外線放射温度計による放射率の簡易測定方法)があります。
また、ガラスや厚みのあるプラスチックは、赤外線を通さないので、これらの材料の反対側の物体の温度を計測できません。空気や気体は透過の割合が大きく、それらの背後の物体の温度を測定することになります。金属は表面での反射が大きく、反射した周囲の温度を測定することになります。ただし、放射率が既知の黒体スプレーや黒体テープを表面にコーティングすることで表面温度を精度良く測定できることもあります。
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