『私が卒業した事していない事』 ――― 西森 郁代

[*1]
手に取ったそれは、和紙の卒業証書だった。
よくあるツルンとした手ざわりの紙でなく、繊維が残っている和紙に書かれた卒業証書
だ。卒業時期、子供が自分で紙すきをしている様子をニュースで見た事がある。その紙が
証書となる。和紙の手触りが、暖かい気持ちにさせ、思い出になるのだろう。
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文創りのエチュード最終話
『私が卒業した事していない事』/西森郁代さん作 手漉き和紙の卒業証書×エッセイ
[*2]
※今回で『文創りのエチュード』の企画は最終話になります。
和紙や和紙製品と文章との新しい試みでした。
ご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
和紙商小野商店 河手
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