上図において、弾性限に至るまでの応力とひずみの関係は、
直線であり、その係数をEとし応力をσ、ひずみをεとすると
σ=ε*E
と表わされ、その係数Eをヤング率、または縦弾性係数と呼びます。
またせん断変形においても同様にせん断ひずみをγ、
せん断応力τとすると
τ=γG
と表わされ、その係数Gを横弾性係数と呼びます。
また縦弾性係数と横弾性係数の間には、次の関係が成立します。
2G(1+υ)=E
このυを横ひずみの絶対値を縦ひずみで割った値です、
これをポアソン比と呼びます。
ポアソン比の値は、コンクリートで0.1、金属の場合は0.26~0.3.
ゴムで0.47です、これはゴムが引っ張られて荷重方向に良く伸び
直角方向に良く縮むことを現します。
縦弾性係数:曲げ応力、引張応力、圧縮応力の計算に用いられます。
横弾性係数:ねじり応力、せん断応力の計算に用いられれます。
主なバネ材料の弾性係数の値は次のようになります。
| 材料 |
横弾性係数G
(GPa) |
ヤング率 E
(縦弾性係数)
(GPa) |
ばね鋼鋼材
硬鋼線
ピアノ線
オイルテンパー線
|
78.5 |
206 |
ステンレス鋼線
SUS302
SUS304
SUS304N
SUS316 |
68.5 |
186 |
バネ用ステンレス鋼線
SUS631J1 |
73.5 |
196 |
| 黄銅線 |
39 |
98 |
| 洋白線 |
39 |
108 |
| りん青銅線 |
42 |
98 |
| ベリリウム線 |
44 |
127 |