Webコンサルタントの松崎です。
インターネットでは、毎日数え切れないほどの新しいホームページが生まれています。
その中で、ユーザーに「また来たい」と思ってもらえるホームページにするにはどうすれば良いのでしょうか。
前回の記事でお伝えした通り、SEOの本質は「ユーザーへの親切な配慮」です。(noteの記事はこちらから)
今回は、その考え方を具体的にホームページ設計に活かす方法について見てみます。
見た目だけでなく、ユーザーへの思いやりが詰まったホームページこそが、結果的にSEO評価を高め、集客力を向上させます。
ユーザーがホームページに来る理由
ホームページを訪れるユーザーは、何らかの目的を持っています。
商品を探している人、サービスの詳細を知りたい人、お問い合わせをしたい人など、目的は様々です。
良いホームページは、ユーザーが「ここに何があるのか」「自分の求めるものがあるのか」をすぐに理解できるようになっています。これは実店舗でいえば、入口から商品が見やすくわかりやすく配置されているような感じです。
トップページで伝える3つの要素
トップページは、ユーザーが最初に接する場所です。ここでユーザーに伝えなけえればならない重要な情報があります。
1. 何をしている会社・個人なのか
業種や提供しているサービス、商品の概要がわかりやすく示されているか。
2. どんな価値を提供できるのか
ユーザーにとっての具体的なメリットや解決できる悩みが明確になっているか。
3. 次に何をすれば良いのか
商品紹介ページへの誘導や問い合わせフォームへのリンクなどがわかりやすいか。
パン屋さんのホームページなら「毎朝焼き立ての天然酵母パンを提供」「無添加で健康志向の方にも安心」「オンラインでの予約も可能」といった情報がすぐにわかるようになっているといいですよね。
ユーザーに寄り添ったなホームページは、トップページの最初に「あなたはこんなお悩みをお持ちではありませんか?」と問いかけ、ユーザーの悩みに共感する内容から始まります。思わず「そうそう、それが知りたかったんだ!」と心の中でうなずいてしまうような。こういったユーザーの気持ちに寄り添うアプローチは、親切設計の基本な考え方です。
ナビゲーションは迷わないために
ホームページ内のナビゲーションは、ユーザーをわかりやすく目的の場所へ導いてくれる案内板です。わかりやすいナビゲーションは、ユーザーのストレスを減らし、快適度を高めてくれます。
親切なナビゲーションの4つのポイント
1. シンプルで一貫性のあるメニュー構造
どのページにいても同じ位置に同じメニューがあると安心。
2. 適切なカテゴリー分け
ユーザーの視点に立った分類になっていますか?
専門用語ではなく、一般の方にもわかる言葉を使いましょう。
3. 現在位置の表示
パンくずリストなどで今どこにいるのかがわあかるようになっていると便利。
4. サイト内検索の設置
情報量の多いホームページでは必須の機能です
思っている以上に使われますので、正しく検索できるかのチェックも行っておきましょう。
大学のホームページでは「入学希望の方」「在学生の方」「卒業生の方」「企業・研究者の方」といったように、ユーザーのタイプ別に求めているページが違っています。なので、ナビゲーションを適切にわかりやすく設計することはすべてのユーザーに親切な設計です。
読みやすいコンテンツ設計
どんなに優れた内容でも、読みにくければその価値が半減してしまいます。
読みやすさは親切設計の基本と言えます。
読みやすさを高める6つのテクニック
1. 適切な文字サイズと行間
小さすぎる文字や詰まった行間は目の疲れの原因になります。
2. コントラストの確保
背景と文字色のコントラストが低いと読みづらくなります。
3. 段落や見出しの活用
長い文章は適切に分割し、見出しで内容を予告すると読みやすくなります。
4. リストやテーブルの活用
箇条書きや表を使うと情報が整理されて理解しやすくなります。
5. 強調表現の適切な使用
太字やカラーで重要なポイントを強調すると要点がつかみやすくなります。
6. 画像や図表による補足
複雑な内容は視覚的な要素で補足すると理解が深まります。
「このホームページ、読みやすいなあ」と感じるときは、こういった工夫が細かく丁寧に設定されています。見る人への配慮ができていますよね。
スマホの使いやすさを最優先する
多くの人がスマホでホームページを見るようになっています。PCでは問題なく表示されても、スマホで見づらかったり、操作しづらかったりすると、多くのユーザーがどこかへ行ってしまいます。
スマホファーストで考える
1. レスポンシブデザインの採用
画面サイズに応じて最適な表示に自動調整される設計を取り入れる。
2. タップしやすいボタンサイズ
指で操作することを考えた大きさのボタンやリンクでレイアウトする。
3. スクロールの最適化
重要な情報を上部に配置し、横スクロールが発生しないように設計する。演出でユーザーが意図せず勝手にスクロールするようにしない。
4. 読み込み速度の向上
4G回線、電波が弱いところでの表示速度も考えてコンテンツの軽量化に配慮する。
私は、通勤中にスマホでホームページを見ることが多いのですが、ページがなかなか表示されなかったり、スムーズにスクロールできないページはすぐに離脱します。待ちません(笑)
少し不便ではありますが積み重なっていくと、ユーザーの使いやすさは大きく損なわれて、ほとんどの方がアクセスしたくないホームページになってしまします。
目に見えない配慮もちゃんとする
ホームページは様々な人が訪れます。
視覚や聴覚に障害のある方、高齢者、色覚に特性のある方など、多様なユーザーに配慮することも大切な「親切」です。
みんなが使えるホームページに
1. 適切なコントラスト比
文字と背景の色のコントラストを十分に確保する。
2. 画像のalt属性
画像に適切な代替テキストを設定し、スクリーンリーダーでも内容が伝わるようにする。
3. キーボード操作の対応
マウスを使わなくてもすべての機能が利用できるようにする。
4. 色だけに頼らない情報伝達
色覚特性のある方にも情報が伝わるよう、色以外の手がかりも用意する。
アクセシビリティへの配慮は単なる思いやりだけでなく、より多くの人にホームページを利用してもらえるようになるメリットもあります。また、Googleなどの検索エンジンもアクセシビリティをチェックしるので、SEOの観点からも好影響が期待できます。
信頼を作るために
ユーザーがホームページに求めるものの一つに「信頼性」があります。
運営者情報や問い合わせ方法などを明確に表示することで、ユーザーが安心して利用できるようになります。
情報開示で信頼性を高める
1. 会社概要・運営者情報
法人名、所在地、連絡先など基本情報の明記する。
2. プライバシーポリシー
個人情報の取り扱いに関する方針を1ページで作る。
3. 特商法に基づく表記
ネットショップなど通信販売を行う場合は法律でも必須なので、きちんと作る。
4. SSL証明書の導入
https化による暗号化を行って、安心して利用できる安全な環境を作る。
「このホームページ、何か怪しい...変...」と思われたら、どんなに良いサービスや商品であったとしてもユーザーに信用してもらえません。信頼してもらうことはとても重要です。
問い合わせのハードルを下げる工夫
ホームページの目的の多くは、最終的にユーザーと接点を作ることです。
問い合わせフォームや予約システムなどは、ユーザーから接点を作ってくれる入り口になります。なので、使いやすさ、面倒くさくないかをチェックしましょう。
問い合わせしやすくする5つのポイント
1. シンプルなフォーム設計
必要最低限の入力項目に絞る。
2. 入力例の提示
記入欄の横に入力例を示すとわかりやすくて親切です。
3. エラー表示の工夫
入力ミスがあった場合、何が間違っているのかわかりやすくエラーメッセージを表示する。
4. 複数の連絡手段
フォーム以外にも電話番号やメールアドレスなど選択肢を用意しておく。
5. 返信までの目安を明示
「3営業日以内に返信します」など対応の目安を表示しておくと安心できます。
以前、ホームページ無料診断にこられた方のホームページは、問い合わせフォームに20項目以上の入力欄があり、しかも細部化されている上に、必須項目と任意項目が混じっていました。これではフォームを見ただけで問い合わせする気が無くなってしまいます。まるで、問い合わせを拒否しているかのような状態でした。ユーザーの負担を考えると、最初に必要な情報だけを聞くべきです。
ページの表示速度は使いやすさの要
どんなに内容が充実していても、表示に時間がかかるホームページは誰も見ません。表示速度はユーザーのストレスに直結するとても重要な要素です。
表示速度を改善する方法
1. 画像の最適化
適切なサイズと圧縮で軽量化する。
2. 不要なプラグインは使用しない
WordPressなどCMSを使用する場合は気をつけましょう、プラグイン頼りの制作はセキュリティでの不安も出てきます。
3. キャッシュの活用
一度読み込んだデータを利用してスピードアップを図る設定です。
4. コードの最適化
各種コードの配置場所を最適化し、不要なコードの削除や圧縮を行って、正しいコードでページを作りましょう。
ただキレイに見えれば良いというものではありません。
「このページ、表示が遅いなあ...」と思われる前に離脱されてしまうことがほとんどです。
現在のホームページでは当たり前に配慮しておきたい絶対必須の設定です。
ホームページの親切設計がSEOと集客を向上させる理由
ここまで見てきたような「親切設計」のホームページは、ユーザーの満足度を高めます。
そして、この満足度こそがSEOと集客の成功につながっていきます。
そうなると言える理由は、Googleなどの検索エンジンが「ユーザーに価値ある情報を提供すること」を最大の目的としているからです。ユーザーが使いやすいと感じるホームページ、必要な情報がすぐに見つかるホームページ、ストレスなく閲覧できるホームページは、検索エンジンからも高く評価されて、検索結果ページでの露出が増えるからです。
ホームページを作るときやリニューアルする時、「ユーザーが使いやすくて、役立つと思ってもらえるホームページ」を目指すことが、最良のSEOになります。
やさしい思いやりがホームページの価値を高める
ホームページの設計において大切なのは、ユーザーの立場に立って考えることです。
「この情報は必要だろうか?」
「このデザインはわかりやすいだろうか?」
「この操作は簡単だろうか?」
と考えながら作り上げていくことで、ユーザーに最適化した価値あるホームページが出来上がります。
「制作会社はプロだから..」と自分自身が面倒くさいことを隠して、丸投げしていると、見た目は今風のキレイな使いにくいおっそいホームページになってしまいますよ。制作会社の半分以上はただ作るだけで何の配慮もしないですから。気をつけましょう。
テクニカルSEOも重要ですが、なぜテクニカルな設定をしなければならないかと考えると、そこにあるのは「ユーザーへの親切な配慮」をするためだとわかるはずです。詳しい技術的な取り組みについては、Webサイトの集客力を左右するテクニカルSEOをご覧いただくとわかりやすいと思います。
ホームページを作る時、改善する時、リニューアルする時には、見た目の美しさだけでなく、ユーザーへの思いやりを最優先で設計することを忘れないでください。その親切な配慮が、SEOの評価を高め、集客力を向上させ、ビジネスの成功につながっていきます。
あなたのホームページは、ユーザーに「また来たい」と思ってもらえるような親切設計になっていますか?
スムーズにストレスなく操作できますか?
ぜひ一度、ユーザーの目線で見直してみてください。
ユーザーにやさしいホームページに改善したいと考えている方はお気軽にご相談ください。
初回相談は無料です。
いつでもお気軽にお問い合わせください。
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