美術館メモ#001 西宮市大谷記念美術館「きたれ、バウハウス」

開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー 西宮市大谷記念美術館

美術館メモです。西宮市大谷記念美術館「開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー」に行って参りました。

「Let’s Try ! 展覧会チケットでまずは頭を柔らかくしてから展覧会を見に行きましう!」まずは正面の庭園から美しい光が差し込むエントランスで 平面のチケットを立体に仕上げてみます。
順路に沿って展示室へスタスタと入って行きそうになります。しかしそこは 展覧会企画の仕掛け通りにやってみようと思いました。

入館時に買ったチケットが バウハウスの授業で行われた習作に似たものに出来上がります。 バウハウスの予備課程で指導したヨゼフ・アルバースの授業に関する展示室で 実際の紙による素材演習を観て感動します。数々の素晴らしいコレクションの中に 撮影可能な体験コーナーが途中設けられ 知らず知らずのめりこめる展示の組み立ては圧巻です。

全体として4つの軸で構成された展示では バウハウスの「すべての造形活動の最終目的は建築である」という設立宣言を根本に感じられます。だからこそ建築だけでなくテキスタイル、陶芸、プロダクト、写真、グラフィックなどに特化しても深い見どころがある展示でした。常設展になればいいのにとさえ感じます。

ある時代のデザインにとどまらず あるムーブメントでもなく 最終的に社会に生きる目的を持った指導が生み出す 基礎としてのレタリング、ピクトグラム、インフォグラフィックの力強さが溢れていました。

ものづくりに役立つこと間違いなしの美術展でした。

 

西宮市大谷記念美術館
「開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー」

2019年10月12日(土)–12月1日(日)
開館時間/ 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日/水曜日 (ただし 祝日の場合は開館し、翌日休館)・展示入替期間

 

きたれ!バウハウス 西宮市大谷記念美術館