慌ただしくも有意義だった海外研修旅行

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11月19日(土)の夜から23日(水)にかけて2泊5日で、中小企業診断協会大阪支部の年に一度の恒例行事、海外研修旅行に参加してきました。

私は今年で3回目ですが、これまで、台湾、ベトナム、シンガポール、オーストラリアと、同じ日数で目的地がどんどん遠くなり、遂に今年は、何とドバイ&ミラノというスペシャルな企画。

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深夜の関空からエミレーツ航空で出発し、翌朝 夜明けの生暖かいドバイ空港に到着。まずは、キンキラキンの町と、ラクダとイスラム教信者の町という両面を見学しました。
博物館には、1960年代から2000年代まで、石油の発掘とともに繁栄していく町の様子が展示やビデオで紹介されていました。
 
その日のうちに、今度は、ミラノに向かって再度エミレーツ航空で出発。夜霧に包まれ、吐く息も白いミラノの町に到着しました。地球の自転に逆行しているおかげで、一日の長いこと。(時差は、ドバイで5時間。さらにミラノまで3時間。計8時間です。)

同行した、二男のお腹の調子がいまいちだったので、この日は、ホテルの部屋でおとなしく休息です。

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翌日は、この旅行のメインイベント、ミラノ市内のジェトロ訪問と、さらに北に進んでコモ湖の近くにある、絹織物の工場の見学。イタリアは、首都はローマですが、経済・産業の中心はミラノということで、大阪とも姉妹都市になっているそうです。ちょうど、政治の不安定な時期の訪問でしたが、町はいたって静か。高齢化社会、若者の高い失業率、国内の南北の経済格差‥など、日本とも通じる様々な問題をかかえているのですが、皆さん、その中で芸術や文化を大切にしながら、悠々と生活しているような印象を受けました。

個人的に興味を持ったのは、人口6000万人弱(日本の半分弱)の国で、1人企業数が260万もあることです。
統計の定義が少し違いますが、中小企業が多いと言われる人口1億2000万人の日本で、1~4人の従業者数の企業数が350万弱ですから、個人事業者の数は、イタリアの方がかなり多いと言えそうです。

企業に依存しない生き方、自立した生き方ができやすいと読むのは、飛躍しすぎでしょうか?

ミラノ風ドリアと、カツレツの昼食の後、午後から訪問した企業でも、自由な服装、ヘアスタイルの人達が工場で働いているのを見て、5Sの徹底された日本の生産現場に慣れたおじさん(失礼!)からは、「これで大丈夫?」の質問が相次ぎましたが、「何が問題なのか?」と、議論が噛みあわない一幕もありました。

それでも、優れたデザイン力の絹製品を生み出し、アウトレットショップやビアホールまで併設して事業の多角化を図り、地元コモ市の産業の中心として貢献されているとのことでした。

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夕暮れの美しいコモ湖は、スイスとの国境に近く、北海道のような雰囲気でした。

ミラノに戻っての夕食は、すごかったです。何がって、お料理は美味しいけど、量が半端じゃない。決して少食ではないのですが、メインディッシュの前にすでにお腹がパンパン。ワインも3種類いただいて、この旅行中で一番充実した食事でした。

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翌日は、ミラノ市内の観光。アーケードを抜けたところ、ドゥオーモ広場に大聖堂が突如現れたときには、一同、「オオ-ッ」と歓声があがりました。

僅かなショッピングタイムには、中国人のバイイングパワー(購買力)に感心しましたが、何とか息子のブランドショッピングの目的を果たし、帰路のドバイへと飛び立ちました。

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ドバイに着いたのは、深夜ですが、さすが、24時間営業のハブ空港。ショッピングも食事も、今が深夜(現地時間)であることを感じさせません。個人的には、シーフード・バーに行きたかったのですが、息子の希望で、現地のマクドとハーゲンダッツで一休み。

関空に向けて、帰りも長~いフライトでしたが、偏西風のおかげで行きよりは短く感じました(実際短いのですが)。

「ティ~?(tea)」と短い声で通り過ぎるCAさんよりも、「紅茶はいかがですか?」と優しく微笑みかける日本人CAさんに、ホッとするものを感じながらも、ルネッサンス時代からの建造物を大切にしているミラノ、20世紀から21世紀の繁栄の象徴であるドバイと、短期間に異なる都市を経験できたことは、たいへん勉強になったと感じています。

同時に、ドバイには、UAE(アラブ首長国連邦)の国旗が、ミラノには、イタリアはもちろん世界各国の国旗が街中のいたる所にあるのも、目につきました。

現代の日本では、国旗を持っている家庭も少なく、小学校の運動会か右翼の街宣車くらいしか見かけることが少なくなっていますが、自分の国を大切にし、誇りを持ちながら、グローバルな経済環境をしっかり見据え、また異文化の交流を深める必要があるなと、実感した旅でした。