顧客事例の使い方

2010/09/04 23:00
投稿者: SmallSpoon カテゴリ:顧客事例
昨日、仕事でお世話になっている方の内輪の飲み会にお誘いいただき、参加させていただいた。

総勢10名ほどの会合で、初めてお会いする方が数人いらっしゃった。初めて顔を合わせる物同士の組み合わせが一組だけではなかったためにそれぞれ自己紹介をすることになった。

私の場合、このグループの方々とのご縁は、ある会社のホームページに掲載されていた外部スタッフのページを拝見してメールを送付し、それに対応していただいたことがきっかけだった。
そのような形でお仕事をいただくケースは、これまでに何社かあって、その殆どが断続的であれ、現在もお仕事がいただけている。
中には東京の会社も数件あってそのことを話すと「東京の仕事はどんな仕事をやっているのか」と聞かれた。そこで、求人サイトの取材記事作成と、顧客事例の仕事が多いという話をした。
  求人サイトは何社か知られているが、顧客事例を専門にやっている会社の存在は意外に知られていないようで、そういう制作会社が東京にあるという話をしたら、「東京ではそういうビジネスが成り立つんだな」とおしゃっていた方がいた。

関西では顧客事例制作を専門とするビジネスは成立しないだろうかと考えたことは以前あったが、東京の制作会社との関係上、具体化させるわけにはいかない。
そもそも、顧客事例を活用した集客方法が、関西に限らずどれだけ認知されているのかという疑問もあるが、私が知る限り、東京では顧客事例専門の制作会社は2社ほどあって、関西には1社もない。そういうことから考えて、その方がおっしゃるように、東京では成り立つが関西では成り立たない商売なのかも知れない。

しかし、「顧客事例」を集客に利用する手法が東京の企業には有効であって、関西の企業には無効だということではない。事実、関西の企業が前述した東京の制作会社に制作を依頼しているケースは山ほどある。大阪の企業からの依頼を東京の制作会社を経由して、大阪にいる私が請けるというスタイルになっている。

それはともかく、ウェブや紙媒体を使って顧客事例を公に出すかどうかは別としても、企業が自社の製品またはサービスのユーザーに、なぜ自社の製品またはサービスを利用しているのか、どのような活用の仕方をしているのか、どのような点に満足していてどのような点に不満をいだいているのか、といったことを聞くことは大事なことだ。マーケティングリサーチの会社にいた時は、クライアントのビジネスの課題を抽出するために、ヒアリングやアンケートなどによって顧客事例を収集していた。

先日、私の事務所にかかってきた電話は、自社で開発した製品の販促で困っているというものだった。製品はあるIT関連の製品で、先行ブランドがすでにかなりのシェアを握っている。だが、従来型の製品とはそれを動かすための方式が根本的に違っていて、それによって使い方も簡単になっているし、運用コストも大幅に削減できるという利点を持っている。
ただ、その会社は、それを販売するためのソースを持っていない。真っ向から勝負して勝ち目があるとは思えないので、新たな活用シーンを開拓したいという要望を持っていた。

この製品は既に販売されていて、僅かではあるがリピータもいるとのことであった。そこで、どのような属性を持ったユーザーがいて、どのような使い方をしているのか、ということを把握しているのかと伺ってみたら、把握していないという。
私は、ではまずそれを把握することから始められてはいかがでしょうかと進言して帰ってきた。

顧客事例制作の取材でクライアントとともに話しを聞いていると、クライアント自身が「ええーっ!?そうだったんですか?」と驚くような話が出てくることが多い。クライアント側は「このお客さんは、うちのこういうところに価値を感じて、長くつきあってくれている」と思い込んでいても、実際にはそれとは全く違うところに価値を感じている。それは、ひょっとするとこちらのヒアリング能力とも関わる部分かも知れない。だが、顧客事例を人に見せる前に、顧客が自社の製品やサービスについて何を語っているのか、まずは自社内でしっかりと認識しすることの方が大事なのではないか。

私はそんなことも考えるのである。


 
[コメントを投稿する]
 
コメント [元記事を見る]

コメントは投稿者の責任においてなされるものであり,サイト管理者は責任を負いません。