ものづくり企業訪問「浪速鍛工 株式会社」

 ものづくり支援課からお届けする、ものづくり企業訪問リポート第4弾は、優れた技術で様々な鍛造部品を作っている浪速鍛工株式会社です。

 同社の品質保証部チタン事業担当取締役部長の西村さんに工場を案内していただきました。

 

■「強い」金属を作る鍛造工場内写真工場内写真
 工場では、鍛造の工程を見せていただきました。鍛造とは金属に力を加えることによって形を変える(成形)とともに、固体の中のすき間をなくし、金属の耐久性や強度を上げることです。炉で熱された金属に大型のハンマー機械で金型を打ち付ける工程は、とても迫力がありました。
 
 
■高い技術と効率的な生産体制
 工場では、主な製品であるドア用部品やフォークリフト用部品の他に、チタン合金製の人工骨を医療用として国内向けに製造しています。同社は、特殊な設備と熟練した技能が求められるチタン合金製品の製造を開始して12年になるとのことで、その技術力の高さがうかがえました。
 また、同社は大阪市内という立地を生かし、物流拠点である南港を利用して原材料の調達時間を短縮するとともに、「ジャスト・イン・タイム」システムを導入し、ムダを省いた生産に努めていました。
※ジャスト・イン・タイム…在庫を圧縮し、短い納期で多品種少量生産と、コストダウンの実現を目指すもの。
 
■安全と品質を重視工場内写真
同社では、鍛造の作業における事故を未然に防ぐため、週に一回、社員が安全パトロールを実施する等、安全に配慮した活動を行っています。工場内には「安全第一」の看板が目立ち、労災を防ごうという強い意志が伝わってきました。
また、PDCAの考え方を取り入れ、製品の品質管理に努めているとのことでした。
※PDCA…(Plan-Do-Check-Act)の略で工業などの事業で生産や品質の管理を計画どおりに進めるための管理サイクル
 
 ■社員の採用にあたって
理系・文系を問わず幅広い人材を採用し、入社後に、適正を見てから各部署に配置しているとのことでした。また地元出身の社員が多いとのことであり、地域に根ざした企業であると感じました。
 
【企業概要】
企業名   浪速鍛工 株式会社
代表者名 取締役社長 鹿田 吉彦
所在地   〒537-0001 大阪府大阪市東成区深江北2丁目12番20号
設立    昭和24年
事業内容 型鍛造品
       建築金物用 ドアークローザ用アームその他部品
       産業車両用 フォークリフト用部品
       産業機械用 チェーンブロック等マテハン部品
       自動車用  駆動・足回り部品
       作業工具  高所作業用安全金具
       その他   チタン製人工骨、レジャー用品
       機械加工  マシニング加工、ブローチ加工
       金型製作  鍛造金型、加工治具製作
TEL    06-6981-7285
FAX    06-6974-7122
 
【記事担当】
大阪府商工労働部商工振興室ものづくり支援課
製造業振興グループ インターンシップ生 富岡