機械イラスト日記vol.3

機械を分解したイラストを制作するとき、現物を実際に分解して制作するのが代表的な進め方ですが、車に乗らない、または部屋に入らない大きさの場合があります。また、メーカー様で現物を用意できない、貸すことができないなどの場合があります。 このときは、スタッフが現物のあるところにお伺いして取材することになります。持って行くのはデジカメもしくはビデオカメラ。担当者の話を聴きながらカメラ・ビデオ撮影を行い、その場で記録に残していきます。
持ち帰ってする作業は、取材した大量のデータの検証作業です。デジカメに記録した写真は多いときで数百枚、ビデオだと数時間に達することもあり、それを取材した時の記憶と照らし合わせながら、頭の中で変換していきます。大体一つの部品を2方向から撮っておけば、その立体図を描くことができます。そのおかげで、この作業を何度もするうちに頭の中で物体をクルクル回すのが得意になってきます。。。
最近は担当者ご自身が取っていただいた写真をメールで送っていただき、それだけで分解図を制作する機会も増えてきました(さすがに足らない写真があれば追加で撮っていただく場合もありますが)。何か資料があれば大体描き上げてしまうのが重宝がられる理由かもしれません。
また、これは改めて紹介しますが、分解図だけでなく工場プラントなどの案内図や鳥瞰図を制作する際にもこの方法を取ることがほとんどです。

ですが、現物が持ち運べない、しかも取材しようにもまだ完成していない、用意できていないことももちろんあります。その場合「3.図面から描き起こす。」「4.写真をトレースする。」へと続くことになります。(藤田)