ビー・ゼン社長日記 vol.6(販売促進用ムービー~実写とCGとテキストとナレーション)

海外でのプレゼンテーションで使う販促用コンテンツを制作した時のお話。
主役になる機械はプラントの一部であるが、ビルほどある大きな機械であった。

元々この機械を国内のコンビナートに設置した際、客先や見学者に機械の仕組みや働きを分かりやすく理解してもらうために、イラストに説明文を添えた幅2mほどの看板を制作したのが取引の始まりである。
今回はそのコンテンツの延長線で、さらに動画や詳細データを追加してパッケージしたCD-ROMが完成品となる。

看板の制作から数年がたっており、その間にメーカーの営業担当者等が作り貯めた資料や映像作品があり、実際の海外でのプレゼンテーションではスライド形式ではあるが完成度の高いシナリオがすでに有った。

そこで今回の弊社への依頼内容は、まずはすでに存在するプレゼンテーション用の日本語原稿を元に細部を本格的な営業用原稿へと手直しして、それをプロのナレーターを使って英語で録音した。
そしてその音声に合わせて表示するスライド資料(テキストやグラフ等)を利用しやすいデジタルデータに作り変え、そこに以前から撮りためていた画像や映像を追加して再編集して一つのプログラムを制作する。
それらのプラグラムを、見る人がパソコン画面で自由に操作できるような機能(インタラクティブ機能)を付けたうえで一枚のCD-ROMにパッケージする、という流れが大まかな業務内容である。

このような依頼は本業のテクニカルイラストとは違う部分が多いが、それぞれの作業を専門の業者に依頼すると費用がかさむのことは想像がつくのだが、このことは弊社への依頼以前に他社への見積を取った事実があったという話の流れで察しはついた。

やはりこの件もかかる作業をまとめて依頼することで、費用と手間を極力なくすのがねらいであり、扱う素材もテクニカルなものであり、さらに弊社が翻訳やナレータの手配も含めて制作できる事を確認いただいたうえでの依頼である。

翻訳等の手配については以前から様々な業務で頻繁に発生するので、外国語は得意ではないがトラブルも無くこなすことができる。
同様に必要だった英語ナレーターについても、今までの手配のノウハウでそれなりのクオリティーを維持できた。
その他、重要なポイントで登場する機械構造や説明図にいては弊社が得意とすることで、これは全く問題はない。

ナレーション、映像、カット図等の素材がそろった後は、これらをまとめて扱いやすいシステムをプログラムするだけだ。
パソコンで利用者が自由に操作できるコンテンツ制作技術は、以前に制作したCDデジタルカタログで経験済みであり、外部の力を借りる事なく完成にこぎつけることができた。

今回ご紹介した案件はほとんどの情報が揃っており、それをコンパクトにまとめるのが仕事であったが、このようにバラバラに存在する資料やデータをリメイクして整理し、パッケージすることで新たな価値を持たせるのも一案である。
日本中世界中の数多くのクライアントに対し何度も行う必要があるプレゼンの場合でも、一回ごとにより効果的なプレゼンツールとしての見直しを行い、バージョンアップを重ねていけば力強い販売促進ツールへと成長していくのではないだろうか。(福島)